氷見市ふるさと納税、過去最高8億円台に 市長が感謝「復旧復興を応援」ひみ寒ぶり豊漁後押し
氷見市は9日、今年度ふるさと納税寄付額が12月末時点で過去最高の8億5071万円となり、初めて8億円に上ったことを明らかにした。ブランド魚「ひみ寒ぶり」の豊漁を受け、ブリ関連の返礼品が11月から急激に伸びた。能登半島地震から1年を迎え、菊地正寛市長は同日の会見で「復旧復興を応援しようとする全国の皆さんのご厚意だ」と感謝した。 氷見市のふるさと納税は例年、「ひみ寒ぶり」の水揚げに左右される。今年度は11月20日の早い段階に出荷が宣言され、豊漁が続く。市は、報道によって、ひみ寒ぶりの露出が多くなったことで全国的なPRにつながり、被災地を応援する動きと重なったとみている。 市が11月中旬から楽天トラベルを活用して実施した市内宿泊施設割引キャンペーンも好評で、連動するポータルサイト「楽天ふるさと納税」でも寄付者を取り込んだ。人気の返礼品はブリしゃぶセット、刺し身セットとなり、ブリ関連だけで2~3億円に上る。 ●11、12の単月も更新 過去最高額は昨年度の7億4876万円で、1~3月は返礼品のない地震の災害支援寄付で7834万円が集まった。今年度は11月1億4273万円、12月4億5993万円といずれの単月分も過去最高を更新した。 ●全22地区で防災計画 年度内に策定へ 市は能登半島地震の被災者支援・復旧復興に向けたロードマップの柱に、新たに「地域防災力の向上」を加えた。地域防災計画の見直しの項目が盛り込まれ、年度内に全22地区ごとの策定を目指す。現在は半数が策定している。