会社経営巡りトラブルか 那須焼損遺体事件、長女逮捕 動機や経緯解明急ぐ
那須町伊王野の河川敷で東京都内の夫婦の焼損遺体が見つかった事件で、県警と警視庁の合同捜査本部は27日、殺人容疑で被害者夫婦の長女の逮捕に踏み切った。長女や主導役とされる内縁の夫、報酬目的だったとみられる男らを含め、逮捕者は計7人。長女はどんな理由で、どのように事件に関与した疑いがあるのか。捜査本部は被害者夫婦と会社経営を巡るトラブルがあったとみて、動機や経緯などの解明を急ぐ。 殺人容疑で新たに逮捕されたのは、東京都世田谷区、会社役員の女(31)。主導役とされる内縁の夫の同所、会社役員の男(32)らと共謀し、父=当時(55)=と母=同(56)=を殺害した疑いが持たれている。 被害者夫婦は東京・上野で十数件の飲食店を経営しており、女と男は夫婦の会社の役員を務めていた。男はマネジャーとして、複数の飲食店の経営を任されていたという。 法人登記簿によると、女は今年1月、会社の役員を辞任していた。 捜査本部によると、店舗数を拡大しようとしていた被害者夫婦に対し、男は1店舗当たりのサービスや利益の向上を重視していたとされる。従業員の配置や人事管理などで意見の相違や確執があり、経営方針に不満があったと捜査本部はみている。 一方、捜査本部は27日、逮捕した女を捜査本部がある警視庁大崎署から別の警察署へと移送した。午後9時、大崎署内のエレベーターから降りてきた女は黒の長袖、長ズボン姿。女性警察官に付き添われながら顔を上げたまま歩き、ワゴン車に乗り込んだ。