[山口県]国内初、郵便局で診療 医療機関ない周南市和田地区で来月から
対面とオンラインで
周南市は20日、医療機関がない和田地区の高瀬郵便局で7月から、医師による対面とオンライン診療を組み合わせた診療を始めると発表した。郵便局での診療は国内初という。 同市によると、高瀬郵便局内の高齢者向け相談窓口の個室にオンライン診療用機材を設置。同市鹿野上の鹿野診療所に勤務する長沼恵滋医師と看護師が診察に当たる。 対面診療は第3火曜の午前9時から正午まで。オンライン診療は対面日を除く火曜で予約制。予約は鹿野診療所(電話0834・68・2192)で午前9時から午後5時まで受け付ける。薬の処方はオンラインで服薬指導を行い、後日郵送で患者の自宅に届ける。 和田地区では2016年、地元の長沼医院(長沼芳季院長)が閉院。住民は新南陽地区の病院などに自家用車で通院していたため、長沼院長の孫にあたる長沼医師が和田地区での訪問診療に当たることになった。 市によると、和田地区の住民は5月末現在で1037人。高瀬郵便局では本年度中に約50人の利用を見込む。 20日の定例会見で藤井律子市長は「長沼医師と郵便局の協力で実現してうれしい限り。和田地区の皆さんも長沼医師の祖父に世話になった人が多いので信頼関係が生まれている。オンライン診療を進めることで通院が楽になるのでは」と期待を述べた。 7月16日にオープニングセレモニーを実施。23、30日に対面診療を行う。