W杯予選で窮地に立つセレソンにネイマールは必要か。賛否両論が渦巻くなかでロナウジーニョやサーフィン世界王者が本音を【現地発】
「彼の才能は突出している」
9月初めの2026年ワールドカップ南米予選の2連戦で、セレソンはホームでエクアドルに1-0の勝利を収めたものの、アウェーでパラグアイに0-1で敗戦。第8節(全18節)までの成績はこれで3勝1分4敗となり、参加10か国中5位に沈む。 南米の出場枠は従来の「4.5」から「6.5」へと拡大したが、安閑としてはいられない。フットボール王国としては、屈辱的かつ不本意な状況にある。 ネイマールは、昨年10月の第4節ウルグアイ戦で左膝を負傷して以降、欠場が続く。現在、32歳。パフォーマンスの低下は否めず、しかも近年は故障が頻発していることから、「もはやセレソンには不要。攻撃は、ヴィニシウス、ロドリゴ、エンドリッキのレアル・マドリー・トリオに託すべき」という声が高まっていた。 ところが、9月の2試合の総得点がわずか1と火力不足が明らかなうえ、勝点の上積みも3に留まったことから、少し風向きが変わってきた。 【画像】ワールドクラスたちの妻、恋人、パートナーらを一挙紹介! 敗れたパラグアイ戦後、ドリバル・ジュニオール監督は「ネイマールは我々にとって極めて重要な選手。アル・ヒラルと常に連絡を取り、体調を確認している」と言明。また、レジェンドのひとりであるロナウジーニョが、「現在のブラジル人選手の中で、彼の才能は突出している」と語れば、2014年と18年のサーフィン世界王者でネイマールと親交があるガブリエウ・メニーノは、「セレソンに絶対に必要な選手。早く戻って来て、困難な状況を打開してほしい」と復帰を熱望する。 26年ワールドカップ南米予選は、残り10試合。今後は24年の10月、11月、来年の3月、6月、9月に2試合ずつ行なう。 9月30日にようやく所属するアル・ヒラルの練習に復帰したネイマールだが、いつ試合でプレーできるのかは不透明で、セレソンへの復帰も現時点では見通しが立たない。 はたして、ネイマールは窮地に立たされているセレソンの救世主となりうるのか。賛否両論が渦巻く中で、まずはクラブでの実戦復帰に注目が集まる。 文●沢田啓明 【著者プロフィール】 1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
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