ぶつかり稽古で高安の胸を借りる新大関・大の里

　大相撲の秋巡業が1日、東京都足立区の東京武道館で始まり、秋場所後に新大関に昇進した大の里（24＝二所ノ関部屋）に大きな拍手と声援が集まった。 　午前9時37分、朝稽古が行われる土俵脇に新大関が姿をみせると、会場のいたるところから拍手が沸き起こった。場所後も昇進伝達式や中高6年間を過ごした新潟県糸魚川市でのイベントに参加するなど過密なスケジュールもあり、巡業初日のこの日は軽めの調整。土俵脇で軽く四股を踏むと、ぶつかり稽古では幕内・高安の胸を借りた。 　大の里は看板力士として今後は力士の見本としての言動も求められることになり「師匠（二所ノ関親方）がいない中ですが、しっかりと意識を持ってやりたい」ときっぱり。ファンの声には「たくさんの歓声をいただいてうれしい。より一層頑張らないといけない気持ちになる」と感謝した。 　秋巡業は東海北陸や近畿、中四国地方など25カ所を回る予定で、6日には地元の金沢市で開催される。「地元の石川県に大関として帰れるのはうれしいこと。全国のファンの方に力をもらい、九州場所に向けて頑張りたい」と意気込んだ。