【宮島ボート・サンケイスポーツ若葉賞】飛躍を誓う村松栄太が地元GWシリーズで大物食いに挑む
宮島ボートのGWシリーズ「第53回サンケイスポーツ若葉賞」は28日から6日間にわたり開催される。来月7日から始まるGⅡレディースオールスターを前に、山口剛、辻栄蔵といった地元広島支部の銘柄級ら好メンバーが覇を争う。当欄では躍進を期す村松栄太にスポットを当てる。 ◇ 来月にデビュー3年半となる村松栄太(27)は前期(昨年5~10月)勝率で自身初の4点台に迫る3・98をマーク。その前期は昨年7月の下関でデビュー2年10カ月目にして待望の初優出(6着)を果たすなど、ブレークの兆しをみせた。 「調子がよかった前期の終わりのほうと比べれば今期(昨年11月~)は思うようにいかなかったです。攻め切れずに守りに入ったり、勝率を気にしないつもりでいても、頭のどこかで気にしていたりして…。一番苦しかったかもしれません」 GⅠ覇者の修二を兄に持ち注目を集めたが、5期目までは勝率2点台と鳴かず飛ばず。そんな低迷から奮起した前期の勢いそのままに飛躍が期待された今期は優出なしで、25日現在の勝率も4・16と伸ばし切れず不満の募る成績となった。 「いま思うのは勝率を気にしても仕方ないということです。兄からは『目標が定まっていなかったんじゃないか』と言われました。まだうまくいっていないけど、夢と目標をしっかり作って、そのために今、何をしなければいけないか考えるようにしています」 最も身近で見守ってくれる兄の〝金言〟を糧に前を向く。そして、「ずっとやってきたペラ調整に少しだけ自信を持ててきていますし、目標は固まってきています。来期は点数(勝率)ではなく優勝がしたい。優勝を目指して、縮こまらずやっていきたいです」と高い志を掲げる。 「池本輝明さんをトップとする五日市グループでお世話になっています。山口剛さんや西野翔太さん、船岡洋一郎さん、大上卓人さんと強い人がいるグループでかわいがってもらっていますし、結果を出すことが一番の恩返しだと思っています。GW戦ではいいところをみせたいです」 広島支部の〝名門〟の系譜を引き継ぎアピールに燃える若武者が、同時参戦となる兄の修二ら偉大な先輩たちに真っ向勝負を挑む。(小出大輔)