【トラペジウム】乃木坂46 1期生・高山一実が、アイドルを目指す少女のリアルを描く!
乃木坂46の1期生・高山一実の長編小説デビュー作『トラペジウム』が、『ぼっち・ざ・ろっく!』『SPY×FAMILY』を手掛けたCloverWorksによりアニメーション映画化、5月10日(金)より公開となった。 原作者・高山自身の経験や葛藤を込めて描かれた本作は、アイドルを目指す少女たちの心を鮮烈に描き出しており、赤裸々だがどこか爽やかで、切なくもあり、そして何より前向きな青春ストーリーだ。 主人公は15歳の少女・東ゆう。アイドルへの強い憧れを原動力にして、時に活発に、時にしたたかに活動するが、その真っ直ぐさゆえに壁にぶつかっていく……。 「アイドルの放つ輝き」とは何なのか? 本作のストーリーやキャラクターの魅力について、東ゆうを演じた結川あさきに語ってもらった。 【関連画像】結川あさきさんの写真や名シーンを見る(14枚) ◆リアルな高校生の少女たち◆ ――本作はアイドルを目指す少女たちの姿を描きますが、結川さんご自身はアイドルをお好きでしたか? 結川 アイドルは好きです。ただ、幅広くいろいろなアイドルを見て楽しんでいたので、「最推しは誰?」と聞かれたりすると困ってしまいます(笑)。クラスメイトに乃木坂46、特に高山一実さん推しの子がいて、熱心に布教されていたこともあります。そんな高山さんと一緒に仕事をしているんだなと、あらためて思うこともありますね。 ――実際に高山さんとお会いになって、印象はいかがでしたか。 結川 私がそのクラスメイトから見せてもらっていた動画や、TVなどで見ていた高山さんと、本当にまったく印象が変わらないというか。素のままであの太陽のよう存在感をお持ちなんだなって。とても素敵な方だとお会いして実感しました。ずっと笑顔でいろいろなポジティブなお話も聞かせてくださるし、私のことも毎回褒めてくださるので、高山さんと会うと嬉しくなってテンションが上がります。 ――そんな太陽のような高山さんが原作の本作ですが、内容は華やかなだけでなく、アイドルを目指す少女の内面や葛藤が生々しく描かれてもいますね。 結川 そうですね。もちろん高山さんご自身も現役のアイドル時代、辛いこともあっただろうと想像はしていましたが、今回こうしてご一緒してお話を聞いて、本当にいろいろな葛藤や後悔もあったんだなと知ることができました。そして、だからこそこの作品が生まれたんだなとも思いました。 ――この作品に最初に触れた印象はいかがでしたか。 結川 最初に原作を読んだ時は、他のアイドルをテーマにした作品とは何かが違う、特別な作品だなと感じました。アイドルを目指す過程のリアルさなどの知らなかったことが描かれているのに加えて、主人公の東ゆうたち、高校生くらいの年頃の話し方や感情の動きがリアルに汲み取られているのが、今まで読んだことのないテイストで。それが特に魅力を感じて、印象に残っています。 ◆“好き・嫌い”ではなく“納得”から始まった◆ ――原作を読んだ時は、本作のお仕事が決まっていたのでしょうか。 結川 オーディションのお話をいただいた時点で読ませていただいたので、まだ自分が演じるか決まっていない段階ですね。ただ、ゆう役で受けさせていただくことにはなっていたので、ゆうに意識に向けながら読み進めて行きました。ゆうの気持ちや感情には、私自身にも刺さる部分がたくさんありました。 ゆうに最初に感じたのは「アイドル=心の綺麗な子、純粋な子」という描き方はされていないんだな、ということです。それは何故かというと、彼女が普通の高校生であるということを隠したりしないでそのまま描いているからだと思いました。自分のやりたいことに本気になることがあるけれど、本気になるがゆえに空回りしたり、間違えたりするのは当たり前だし。少しひねくれたところや気の強いところも、人間らしいところを余すところなく汲み取って描かれている。読者にこの子を好きになってもらおうとか、そうではない部分でゆうというキャラクターは作られていると感じました。 ――ご自身ではそんなゆうのことが、好きになれましたか? 結川 うーん……好きでも嫌いでもなかったですね(笑)。「納得した」という感覚に近いですね。そうだよね、高校生だしこんな感じだよ。私にもこういうところあるよって。好きでも嫌いでもなく、ひとりの人間としての納得という気持ちが強かったです。 ――「納得」って、実感がこもった言葉ですね。無理に好きになるわけでもなくて。 結川 そうですね(笑)。