【パリ五輪女子注目国】ベルギー代表「司令塔が離脱も悲願のメダル獲得を目指す欧州覇者」
■ キープレーヤーは2試合連続20得点超え
ベルギーは2023年の「女子ユーロバスケット」で初優勝。2月の「パリ2024オリンピック世界最終予選(OQT)」ではオリンピックで7連覇中のアメリカと肉薄した試合を演じるなど、大会前の下馬評は高かった。しかし、開幕したオリンピックの初戦では女子ユーロバスケットで6位のドイツに敗退。ドイツのディフェンスの前に苦しむと、オフェンスでリズムに乗り切れず、69-83で黒星スタートとなった。 ベルギーにとっては、大会直前にポイントガードのジュリ・アルマンがケガで離脱したことも大きく影響しただろう。これまでも多くの国際大会で主軸を担ってきた選手だけにその穴を埋めることは簡単ではない。ただ、敗れはしたものの、不動のエースであるエマ・ミースマンはドイツ戦で25得点を挙げ、2月のOQTはケガにより不出場も、復帰したキアラ・リンスケンスも12得点6リバウンドと奮闘。そして続くのアメリカ戦では74-87とこちらも勝利とはいかなかったが善戦。24得点をマークしたミースマンを起点とした連携プレーなどベルギーらしさが戻ってきた。 ポイントガードの離脱は痛いが、ほかにもベルギー代表としてキャリアを積んできた選手もおり、ここからよりチーム力を強固にしていくだろう。パリオリンピックのグループラウンド最終戦で戦う日本にとっては、ミースマンをいかに封じるかはポイントとなりそうだ。どちらも現在は勝ち星がないため、ベルギーとの一戦は、決勝トーナメント進出を懸けた死闘が予想される。 文=田島早苗
■ ベルギー代表ロスター
#4 エリーズ・ラメット(PG/177センチ) #6 アントニア・デラーレ(F/182センチ) #10 ラウレ・レシモン(F/185センチ) #11 エマ・ミースマン(PF/193センチ) #13 キアラ・リンスケンス(C/193センチ) #15 ナスティア・クラッセンス(F/184センチ) #22 ベシー・ムヌンガ(PF/183センチ) #25 ベッキー・マセイ(C/186センチ) #31 マシュエラ・リソワンバカ(SF/178センチ) #34 ビリー・マセイ(C/186センチ) #35 ジュリ・ファンロー(PG/168センチ) #99 イネ・ヨリス(C/183センチ) HC ラシッド・メジアン
BASKETBALL KING