レアルと善戦したJ覇者の鹿島からベスト11選出が昌子一人だけのなぜ
2016シーズンのJリーグを締めくくる「Jリーグアウォーズ」が20日夜、横浜アリーナに表彰選手や監督、クラブ、審判、約1万人のファン・サポーターが一堂に会して華やかに開催された。 最優秀選手賞は川崎フロンターレのMF中村憲剛が初めて受賞。36歳での戴冠は2013シーズンのMF中村俊輔(横浜F・マリノス)の35歳を超える歴代最年長となり、史上最多タイの勝ち点74を獲得して年間勝ち点1位となった浦和レッズからはGK西川周作、DF槙野智章、MF阿部勇樹、柏木陽介の4人がベストイレブンに選出された。 勝ち点72で年間2位の川崎からも中村、FW小林悠の2人がベストイレブンを受賞。対照的に同59と大きく引き離された年間3位から、川崎と浦和を連破する下克上でJリーグチャンピオンシップを制覇した鹿島アントラーズからの選出はDF昌子源(しょうじ・げん)だけとなった。 開催国代表として初出場したFIFAクラブワールドカップでも鹿島は快進撃を続け、アジア勢として大会史上初の決勝へ進出。敗れはしたものの、ヨーロッパ王者の名門レアル・マドリード(スペイン)と延長戦にもつれ込む熱戦を演じたのがわずか2日前。大健闘の残像が鮮烈な分だけ意外に受け止められるかもしれないが、ベストイレブンの選考方法に則れば至極順当な結果ともいえる。 年間表彰の対象となるのは各チームが年間34試合を戦うJ1リーグでのパフォーマンスで、チャンピオンシップはもちろん、FIFA(国際サッカー連盟)が主催するクラブワールドカップの成績はいっさい反映されない。まずは最終的に指揮を執った監督18人と、ファーストおよびセカンドの両ステージで17試合以上に出場した選手がそれぞれベストイレブンを投票する。 今シーズンは総勢258人が投票者の資格を獲得。セカンドステージ最終節が行われた11月3日午後8時から同11日午後6時までの間に、ウェブを介して各々が投票する形がとられた。そのうえでJリーグの村井満チェアマンが、各ポジションにおける得票数の上位選手から順に「優秀選手賞」を選出する。 総勢33人を数えた「優秀選手賞」の顔ぶれから、村井チェアマン、原博実副理事長、中西大介常務理事、木下由美子理事に各J1クラブの実行委員(代表取締役)を加えた総勢22人で構成される選考委員会が、投票および協議によってベストイレブンを選出する。