中邑真輔、1・1日本武道館の相手・佐々木憂流迦を認める「やっと思いの丈を聞けた。覚悟が決まったかな?」
「プロレス・ノア」(2025年1月1日、日本武道館) ダブルメインイベントで行われる、王者・清宮海斗(28)にOZAWA(28)が挑戦するGHCヘビー級選手権試合と、米WWE・US王者の中邑真輔(44)と佐々木憂流迦(35)とのスペシャルシングルマッチの記者会見が27日、都内で開かれた。 【写真】黙祷中?目を閉じたままの両者 ◇ ◇ 中邑から11月に言葉のプロレスを仕掛けられ、思い悩む日々を過ごしてきた憂流迦は「隣にシンスケ・ナカムラがいます。はっきり言って、中邑真輔は好きです。プロレスラー中邑真輔は嫌いですね。心にグサリグサリ、くどくど言われてホントに嫌な気持ちっすよ」と複雑な心境を吐露。「一言一言が心に来る。ただ、そこがあって今があるような気がする」と、中邑の言葉に導かれもしたことも認めた。 11月にWWEに出現した新たな中邑については「この時に触れられるのは僕にとってとても光栄、ご褒美なので。でも甘んじて『やったー!』で受け入れるつもりはない。ある意味、研究しやすいとは思う。スタイルを見てきてるので。僕は出してないので、アドバンテージはあると思う」と、自身に有利と分析。 「1月1日はキックボクシング、柔術、MMA、ムエタイ、武術を全てプロレスに落とし込んで、首元にかみついてやると思います。ワンサイドゲーム、憂流迦は負けると思われてると思いますけど、そんなふうにならない。必ず勝ちに行ってやろうと思っています」と、一泡吹かせることを宣告した。 「(心の)整理なんてものはとっくについてますね。前回の後楽園でキンシャサを出して、あそこで決別してるんで。ここ数カ月、プロレススタイルを集中的にやってきて、格闘技スタイルを出していない。1月1日どこまで(格闘技をプロレスに)落とし込めているか分かると思いますよ」と、憂流迦自身の全てを中邑にたたきつけるつもりでいる。 「腹は決まってるんで。(この日の服装も死に装束の)白一色なんで、腹を切る覚悟で。それくらい覚悟を持たなきゃ戦えない相手なんで」と、思いを込めていた。 ◇ ◇ 中邑は会見冒頭では「再び元日の日本武道館、王者として立てることは非常に光栄に思っております。以上です」と憂流迦の「う」の字も出さなかったが、その後に憂流迦の言葉を聞いて「本日やっと思いの丈を聞けました。ちょっと覚悟が決まったかなと感じておりますが、どうでしょうね?リングの上でどう立ち居振る舞いするか楽しみかなと一瞬感じましたね」と、ようやく対角線上の相手として認めるに至った様子。 自身は11月にイメージを一新してリングに復帰し、すぐさまUS王座を獲得。そのベルトを持って会見に臨んだ意図を「(日本武道館は)デビューの地でもありますし、いろんな心に残る試合をしてきた場所ですし、凱旋という意味で持って来ない理由はございません」と説明した。 「キャリア20年以上、WWEに在籍して8年が過ぎ、ここに来てまだまだ自分が変化できること、意図しようがしまいが一挙手一投足、一歩進める度に変化を感じることにある種の楽しさを感じながら、今を楽しんでますね」と現状を報告し、「(憂流迦は)2年前の僕が(プロレスに)誘い込んだことになってますが、憂流迦と対戦できるのは自分の人生の中の物語の一つの運命とまでは言いませんが、あれ(23年元日・日本武道館大会でのグレート・ムタ-中邑真輔)がきっかけになったという面白さも、変化の一つとして楽しんでます」と、憂流迦戦もまた変化だとした。 憂流迦の格闘スタイル投入宣言については「スタイルはスタイルなんでしょうが、戦いは戦いなんで、見せる見せない以前の問題かな」、後楽園のキンシャサには「少しばかり落胆しまして。そういう選択肢を採るのか、プロレスごっこ、中邑真輔ごっこやってんのか」と批判しつつも、「イラッとするような感情の動かされ方をしたのは、好意的にとってやろうかと思いましたね」と、成長も認めていた。