貝集めに志賀・増穂浦へ来て 「今行ける能登」宿泊施設企画和歌集登場の36種
志賀町の宿泊施設や観光施設が連携し、「今行ける能登」の発信に乗り出した。多くの小貝が流れ着く増穂浦海岸では、和歌集に登場する36種類の貝を拾い集める企画をスタート。貝の種類に応じて町の銘菓や宿泊券などがもらえる。参加者に観光名所や仮設商店街へ足を延ばしてもらうことで、復興が進む町の盛り上げにつなげる。 【写真】貝集めに向けてガイドを見る生徒=志賀町のいこいの村能登半島 「増穂浦三十六歌仙貝コレクション」と銘打った企画で、淡いピンクの「さくら貝」や巻き貝の「千種貝」、ふくらみがある「梅の花貝」など36種類を専用のコレクションボックスに集める。貝を拾う際の参考にしてもらうため、貝が登場する歌や写真、見つけやすさに応じた「レア度」を掲載したガイドも用意した。 全長約4キロの増穂浦海岸には年間を通じて多くの貝が打ち上げられ、日本三大小貝名所の一つとして知られる。「貝寄せの風」と呼ばれる強い風が吹く秋の終わりから春先は、300種類以上が流れ着き、砂浜が淡い白色やピンク色で染まる。 志賀町内には増穂浦海岸をはじめ、景勝地「能登金剛」や全長460・9メートルの「世界一長いベンチ」、キャンプ場「能登リゾートエリア増穂浦」などの観光スポットがある。ただ、地震後は観光客が減少しており、多くの人に町を訪れてほしいと企画した。 「増穂浦三十六歌仙貝コレクション」の事務局を務める宿泊施設「いこいの村能登半島」の小川貴志社長は「地域の観光地や仮設店舗、商店街に足を運ぶ人が増えてほしい」と話した。 ●全種でペア宿泊券 企画は道の駅とぎ海街道、シーサイドヴィラ渤海、能登リゾートエリア増穂浦でコレクションボックス(500円)を購入すると参加できる。10種類で500円相当のご当地ガチャ1回、20種類以上でご当地ギフトセット、全36種類でペア宿泊券が贈られる。