ZOZOのパーソナル計測サービスの現在 法人向け新サービス開発の背景
新サービス「ゾゾメトリー」とは?
ゾゾメトリーは、事業者を対象としたBtoBサービス。様々な事業者との連携を通じて、法人向けの計測サービスが需要に対して供給が少ないことに着目して誕生した。ゾゾスーツ(ゾゾスーツ2)と専用アプリ、そしてその計測データを事業者に提供・開示するというもので、ゾゾスーツは全13サイズを展開しており、提供先の事業内容に応じてサイズを選択(身長134~205cmまで)できるが、過去の膨大な計測実績から、中央の3サイズで日本人の人口の約85%をカバーできるという。 利用シーンとしては、新入社員等の制服の一括製作や、リモートで計測を行いたいオーダースーツの採寸、などが想定されている。計測可能箇所は全身最大114ヶ所(左右別の合計数)で、ウエスト、上腕、脚は5cm刻みで計測が可能。提供先企業は、114ヶ所の中から任意の計測箇所をカスタマイズすることができる。費用は、基本的にはゾゾスーツ本体の価格と年間のシステム利用料の2軸で算出。対象とする企業の規模を問わず、企業ごとのカスタマイズプランを用意する。なお、ゾゾメトリーで取得されたデータは同サービスの改善にのみ使用されるという。 ◾️ゾゾスーツでの計測の流れ 1. スーツを着用したら、アプリに身長と体重を入力し、スマホの外カメラを自分に向けて固定する。 2. ボイスガイダンスの説明に沿って準備。(ボイスガイダンスは日英2言語に対応) 3. スマホから2m離れて腕をあげ、時計回りに30度ずつ向きを変え、1回転するように計12回専用アプリで全身を撮影する。 4. 撮影が終了するとすぐにアプリ上に3Dモデルと数値が表示される。 ※鏡や周囲にドット柄のものがあると撮影がうまくいかない場合があるので注意が必要。 ※撮影時にドットを認識し、3Dに作り替える技術を使用している。対象者が回る際にズレたものは、多くの計測データの蓄積によって精度を高めたアルゴリズムによって最適化される。 ※計測した写真は3Dモデル生成後即時破棄される。
慎重に見極める市場とサービスの価値
今後目指すのは、「計測の先にどのような付加価値を与えられるか」。計測後のレコメンド機能を持つゾゾマットのように、ゾゾスーツを利用することで得られる利点を大きくすることができれば、市場を開拓できると語る家田氏。ゆくゆくは海外展開も視野に、確実に足場を固めながらサービス拡大していくという。