ダカールラリー完走の水素燃料エンジン車「HySE-X1」が東京モーターサイクルショーに登場
水素エンジンの可能性を過酷なダカールラリーで実証して見せた
HySE(水素小型モビリティ・エンジン研究組合)は、2024年3月22日~24日まで東京ビッグサイトで開催される第51回東京モーターサイクルショーに水素燃料エンジン車「HySE-X1」を出展する。HySE-X1は水素を燃料とする小型モビリティの実験車両。1月に開催された「ダカール2024」 (ダカールラリー)に出場して完走、クラス4位入賞を果たしている。 【写真】「HySE-X1」をもっと見る HySE(水素小型モビリティ・エンジン研究組合)は、2023年5月に大手バイクメーカー4社(カワサキモータース、スズキ、本田技研、ヤマハ発動機)が中心となって設立された水素エンジン小型モビリティの技術研究を共同で行う組織だ。上記4社のほか、川崎重工業やトヨタ自動車も加入している。 第51回東京モーターサイクルショーに出展される「HySE-X1」は、今年1月5日~19日までサウジアラビアで開催された「ダカール2024」に出走した実験車両。砂漠、山岳路、そして泥濘地まで、道なき道を走る世界一過酷なラリーで、無事完走を果たしただけでなくクラス4位の快挙も成し遂げた。 出走した“Mission 1000クラス”は、水素エンジンや電動およびバイオフューエルとのハイブリッドなど、カーボンニュートラルに向けた次世代パワートレインの技術開発を自動車メーカーに促す「Dakar Future Program」の一環として新設されたカテゴリーだ。 参戦発表(2023年10月)に際して、HySEは「小型モビリティにおける現状未知でかつ、容易に想像できない課題を早期に抽出し、水素エンジンの基盤技術構築を加速するため」とその目的を発表している。 「HySE-X1」は、ベルギーに本拠を置く協力会社のオーバードライブレーシング社の車体フレームがベース。水素燃料タンクや燃料供給系統の設置のためのレイアウト変更を行った車体に、HySE が研究活動に用いているモーターサイクル用水素燃料エンジンを搭載している。 ■HySE-X1の概要 ・車両サイズ:全長3530×全幅2070×全高 1700mm ・車両重量:約1500kg ・エンジン形式:水冷4ストローク直列4気筒スーパーチャージド4バルブDOHC ・総排気量:998cc ●第51回東京モーターサイクルショーの出展概要 1.「HySE-X1」展示 期間:2024年3月22日(金)~24日(日) 場所:西展示棟アトリウム内特設ステージ 登壇者(予定):HySE 理事長、理事、ダカールプロジェクトリーダーなど 2.HySE出演ステージイベント 日時:3月22日(金)15:00~15:40 場所:西展示棟アトリウム内特設ステージ ステージイベントでは、「バイクの未来を水素で守る」をテーマに、水素小型エンジンの実現と普及に向けた「HySE」の研究活動を紹介するほか、「ダカール 2024」参戦のエピソードなども披露される。“水素エンジンってよくわからない”という方は、東京ビッグサイトに足を運んでみてはいかがだろうか。