死者92人、不明242人 能登地震、被害拡大恐れ
石川県で最大震度7を観測した能登半島地震で石川県は5日、死者は午前8時現在で92人に上り、安否不明者は同9時現在で、4日夜から大幅に増えて242人になったと明らかにした。発生から5日目。輪島市では40件以上の生き埋め情報があり、被害はさらに増える恐れがある。自衛隊は約5千人に態勢を拡充。甚大な被害となった輪島市と珠洲市を中心に、警察や消防と連携して安否確認や捜索を急ぐ。 県教育委員会は5日、12市町が7日に開く予定だった成人式を取りやめると発表した。 輪島市の坂口茂市長は5日の記者会見で「安否確認が最重要課題。避難場所の環境整備や物資の支給にも取り組む」と話した。安否不明者は輪島、珠洲両市が突出しており、高齢者が多い。県内の集落では700人以上が孤立状態。輪島市で孤立している14地区分の人数は集計できていない。 珠洲市鵜飼地区では、住民らが傾いた家屋から布団や着替え、津波で泥をかぶったアルバムなどを運び出し、避難所を行き来していた。女性会社員(41)は「先が見えない」と話した。