プライベートクレジットは依然、良い投資先-ブルー・アウルCEO
(ブルームバーグ): プライベートクレジットの弱点やさらなる問題を警告する業界関係者もいるが、プライベートクレジットは依然として良い投資先だと、資産運用会社ブルー・アウル・キャピタルのマーク・リプシュルツ共同最高経営責任者(CEO)が語った。
共同創業者でもあるリプシュルツ氏は、デフォルト(債務不履行)や業績に問題のある企業の増加はまだ見られないとしながらも、現在の市場には幾つかの不確実点が生じていることを認めた。
1兆7000億ドル(約267兆円)規模のプライベートクレジット市場では最近、ビスタ・エクイティー・パートナーズが出資するプルーラルサイトが、ダイレクトレンダー(直接融資業者)の手が届かないように担保の資産を別会社に移管するという事件があり、借り手のこうした行動がこれ1件限りでは終わらないとの懸念が出ている。また、ダイレクトレンダーはここ数週間、銀行融資の制約を回避するような仕組みの取引も行っている。
リプシュルツ氏は11日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、投資家は「運用会社を賢く選び、その戦略を理解する」必要があると語った。そして、投資した資金が戻ってくることを望むのなら「運用会社に注意を払い、仕組みに注意を払う 」べきだという。
カナダの運用会社、ナインポイント・パートナーズへの投資家は最近、同社が資金温存のためにプライベートクレジットファンド3本の現金分配を一時停止した際、資金を取り戻すのに苦労した。
プライベートクレジットとその投資家、黄金期の終わりを危惧
原題:Blue Owl Co-CEO Says Private Credit Is Resilient Despite Trouble(抜粋)
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John Sage, Maria Clara Cobo