喜寿でデビュー60周年湯原昌幸の元気の秘密は?
新曲「たそがれロマン」の発売前日3月5日が喜寿(77歳)誕生日、同時にデビュー60周年とおめでた尽くしの歌謡界レジェンド、湯原昌幸が神戸・新開地で行われた「KOBE流行歌ライブ」にての出演。主催者からお祝いの花束を贈られ、照れたようなおなじみの笑みを浮かべながら熱唱。「まだまだやりたいこと一杯!」と〝団塊の世代〟真っ只中の後期高齢者は極めて元気だ。
高校生の時テレビのオーディション番組に出演。スカウトされバンド「スウィング・ウエスト」の専属ボーカルとして活動。余りの忙しさに学校に通えなくなり日大芸術学部を中退、バンド時代にウケた「雨のバラード」をソロ歌手になってリメークしての大ヒットが20代前半の1971年。その後もせんだみつおと組んでのテレビバラエティー出演や数々のテレビドラマや映画での俳優業や司会者と、歌手活動と並行して切れ目なく活躍。36歳で1回り以上離れたトップアイドル荒木由美子と結婚。スポ根テレビドラマ「燃えろアタック」で一斉風靡した夫人(64)は、子育て介護も一段落し芸能界カムバック。今回のCDでも2人のデュエットテーマ曲「Fu・Ta・Ri」を仲良く初レコーデイングし披露している。 「喜寿だもん、年齢的には黄昏(たそがれ)てるでしょ。でも男としてのロマンはまだいっぱいある。だから沈む直前の夕陽のイメージ」と曲を説明。バラード調だが口ずさんでみるとかなり難しい。「ここ20年ぐらい等身大の歌を作って歌ってきた。今回は新たな大人のラブソングにしたかった。今回は曲作りに一切口出しはしなかった」と話し、年期に裏打ちされた歌唱テクニックが随所に光る。
4曲入りのCDはこの2曲のほかに、「雨のバラード」弾き語りバージョン、そして自身が作詞作曲した「虹の道」は一転してテンポよく元気の出る歌いやすいメロディー。「実はね、アレは頼まれて作った社歌なの。いい感じでしょ」と、改めて非凡なマルチな才能を見せ付けられた気がした。 生命線の声を保つために、好きなゴルフと日々のオリジナル体操を欠かさない。カラオケを使ったボイストレーニングも1日30分が日課。「僕らが〝明治大正のロマンは素敵だな〟と感じていた事が、令和の若者には〝昭和は熱気があったな〟と言うことになる。だからこそソレをホントに知ってる僕らは堂々と頑張らなくちゃいけない。引退なんか考えた事もない、まだまだライブで歌い続けるから」と宣言した。 (畑山博史)