【日本ハム】加藤豪将、1軍復帰へ3打数3安打「佐藤コーチのおかげ」二人三脚で打撃改造
<イースタン・リーグ:日本ハム9-4ロッテ>◇6日◇鎌ケ谷 日本ハム加藤豪将内野手(29)が、1軍再昇格に向け1本塁打を含む3打数3安打とアピールした。イースタン・リーグのロッテ戦(鎌ケ谷)に「7番DH」で出場。2回の第1打席に右中間へ完璧な1発を放った。2年目の今季は開幕から1軍同行を続けたが、打撃不振で5月24日に登録を抹消。佐藤友亮2軍打撃コーチ(45)と二人三脚で取り組んだ打撃改造が結果に表れはじめた。 ◇ ◇ ◇ 長距離砲ではない加藤豪が、確信を持って歩き出した。2回無死、ロッテの育成河村の直球を振り抜くと、打球は高い放物線で右中間芝生席へ。ダイヤモンドを回りながら巡ったのは、佐藤2軍打撃コーチへの思いだった。「今日みたいな結果が佐藤コーチのおかげで出たので。感謝ですね」。2軍降格後、二人三脚で打撃を見直してくれた恩人に、成果を見せた。 内容のある3打席だった。4回は無死一塁でタイミングを外すカーブを引きつけて右翼へ二塁打。5回2死二、三塁では、育成左腕土肥の内角に食い込むシュートを、詰まりながら右前に持っていった。充実した内容に「(鎌ケ谷では)じっくり練習できる時間がある。こういう結果が出て良かった」と繰り返した。 今季は開幕から主に代打として存在感を示し、4月19日のロッテ戦ではサヨナラ押し出し四球を選んで、本拠地エスコンフィールドでお立ち台にも上がった。だが4月下旬から23打席ノーヒットが続き、2軍に降格した。佐藤コーチが最初に着手したのは、打撃が崩れた要因の追究。「もう1回、体の動かし方の特徴を整理するところから始めて、どこにつまずいているかをお互いに確認し合って」。コミュニケーションを取り合い、根本的な部分から改善していった。 この日の3安打にも、同コーチは「普段通りにできれば打てますよ。彼の持ってる能力だから」と評価。加藤豪も表情は緩めなかった。「次(1軍へ)行った時に頑張ることができれば良い」。試合後、ファンの女の子にバットをプレゼントした瞬間は目尻が下がったが、すぐに1軍を狙う鋭い目つきに戻った。【黒須亮】