北村匠海「役者としてあらためて“芝居が面白い”と思える瞬間がすごく多い」『アンチヒーロー』インタビュー
◆ここまで演じてみてあらためて感じた作品の魅力を教えてください。 僕は、ドラマや映画は「ただ面白ければいい」と思うタイプ。“ただ面白い”ってすごいことで、作品全体を通して「いやぁ、面白かった!」で終わることはすごくバランスの取れている証拠でもあります。本作を観てくださっている方たちも日頃からたくさんの作品を観たり、我々俳優の世界をのぞいてくれているおかげで、すごく目が肥えているはず。着眼点がすごいなと思う瞬間もあって、「いや、もうスタッフさん目線じゃん!」と感じることも(笑)。そんな皆さんからも「面白い!」と言ってもらえる作品になっているんじゃないかなと思います。純粋に「次の話も観たい」と思わせてくれる本作は俳優としてもすごく頼もしい。脚本が本当に素晴らしいので、いい意味で僕たちが頑張りすぎなくても、この船に乗るだけで面白くなっていくだろうなという安心感もあります。 ◆本作は北村さんにとってどんな作品になっていますか? 日曜劇場への出演は『仰げば尊し』『グッドワイフ』と合わせて今回で3度目ですが、やっぱり日曜劇場はちょっと特別ですね。これまで数々の歴史がある中で、昨年大きな話題になった『VIVANT』に関わっていた多くのスタッフさんが、『アンチヒーロー』を手掛けています。日本のエンターテインメント作品の旅路はまだ始まったばかりで、今まさに世界に向けて羽ばたいていく途中。プロデューサー陣の皆さんとは芝居の話だけではなくて、今後の日本ドラマの展望などについても話していて、僕の役者人生としてもすごく希望の持てる作品になっています。内容としては光と影がありますが、現場はものすごく光に満ちています。そんな中、役者としてあらためて「芝居が面白いな」と思える瞬間がすごく多く、貴重な出合いとなっている作品です。 ◆最後に、今後の見どころを教えてください。 第3話まではある意味スタートライン。明墨法律事務所がようやく完成するまでを描いていたので、僕の“視聴者の皆さんの目”という役目は終わったかなと。第4話以降は目線も変わり、視聴者の皆さんにとっても作品の見方が変わった分岐点になったと思います。今後は、明墨の思惑が何なのかが鍵を握ります。明墨の言っていることが嘘か真か。「一体誰のために動いているんだ?」と気になる瞬間もあると思うので、そういった伏線も楽しんでもらえたら。今後の展開を考察したり、それぞれ作品への思いも感じてくださっていると思いますが、いい意味でそれを裏切ってくれるはず。脚本から伏線のつながり方が細部にわたって作り上げられているので、1つひとつ見逃さずに楽しんでいただけたらうれしいです! <プロフィール> 北村匠海 ●きたむら・たくみ…1997年11月3日生まれ。東京都出身。B型。
TV LIFE web