有機栽培のもち米収穫、収益性高く普及に期待 富山・南砺市が実証実験
富山県南砺市が有機農業の実証試験を行っている同市楮(こうず)(上平)のほ場で9日、有機栽培されたもち米の収穫が行われた。 市は中山間地の農地を維持するため、国の事業「みどりの食料システム戦略」の一環として有機農業で付加価値を付ける取り組みを進めている。2022年度からてんたかくや酒米の山田錦などに挑戦。最終年となる24年度は5月に実証試験用のほ場(5431平方メートル)に新大正もちを植えた。 この日は市の委託を受けている五箇山農業公社の職員がコンバイン2台で刈り取った。 同公社の堂前光宏事務局長は「肥料のタイミングなど難しい点もあったが、まずまずの出来栄え。収益性の高い農業として意欲ある農家への普及に期待したい」と話した。収穫した米は日の出屋製菓産業(同市)が新年用に販売する餅に使う予定。 市は本年度、本格栽培に移行分を含め五箇山地域の計2万平方メートルで有機農業に取り組んでいる。