【3ヵ月ぶり】日経平均「4万円台」回復…今後どうなる?プロが教える「株高持続」の条件【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
先物主導なら上昇は一時的、株高持続には企業業績、企業改革、賃金のさらなる進展が必要
なお、「裁定買い残」から、「裁定売り残」を差し引いた「ネット裁定残高」をみると、足元で増加していることが分かります(図表2)。例えば、海外投資家などの先物買いで先物価格が上昇した場合、裁定業者(主に証券会社)が先物を売って現物を買う「裁定買い」取引を行うと、裁定買い残が増え、ネット裁定残高の増加要因、現物価格の上昇要因となります(裁定売り取引はこの逆)。 日経平均の上昇は、このような先物主導の場合、一時的なものとなりやすいため、JPXが発表するデータは現物だけでなく先物についても確認が必要です。日経平均が持続的に上昇するためには、6月26日付レポートで解説した通り、企業業績、企業改革、賃金についてのさらなる進展が条件になると考えていますが、それは7-9月期中にも確認される公算は大きいとみています。 (2024年7月3日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【3ヵ月ぶり】日経平均「4万円台」回復…今後どうなる?プロが教える「株高持続」の条件【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
【関連記事】
- 【3ヵ月ぶり】日経平均「4万円台」回復…今後どうなる?プロが教える「株高持続」の条件【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 【株価「持ち直し」のカギ】24年4-6月期に「日経平均を押し上げた銘柄」と「押し下げた銘柄」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 「1ドル=160円」突破寸前で高まる警戒感 「三度目の介入」の条件を探る【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 「超円安リスク」と「円急騰シナリオ」…ただ事では済みそうにない“ドル円の今後”【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフグローバルストラテジスト】
- 30~50代の5人に1人が「新NISAを始めました!」でも…「新NISAはやめておけ」といわれる7つの理由