EXILE HIRO 日本と韓国の“アーティスト育成”の違いを語る「自分たちの場合は“人を育てる”というところがメイン」
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、LDH JAPAN代表取締役社長のEXILE HIROさんと常連客の東京藝術大学学長・日比野克彦さん。ここでは、HIROさんが日本と韓国の“アーティスト育成”の違いについて語りました。
◆日韓での“アーティスト育成”の違いは?
日比野:韓国の育成の仕方とかエンターテインメントについて、よく日本と比べられたりしますが、HIROさんから見てどうですか? HIRO:30年ぐらい前から韓国のエンターテインメント業界の方とは交流があったので、シーンがどんどん進化していくさまも肌で感じていたんですけど、いまの韓国の方々の活躍は、20年前から準備してきたことの完成形といいますか、ちゃんとシステムとして機能しつつ、次々とスターを輩出できる(環境を生み出す)、そして、そのアーティストを応援するファンダムがあり、大きなマーケットとして構築できていることは素晴らしいと思います。 とはいえ、そのシーンを作った人たちは「日本の影響をすごく受けていた」というのは皆さん言っていますし、そこに欧米のクリエイティブの要素をミックスしてハイブリッドな形にしたことで、現在の「K-POP」というオリジナルブランド・ジャンルになっていると思います。 日比野:日本的な教育とは、またちょっと違う? HIRO:韓国だからとひと括りにはできないですが、世界的なアーティストを輩出するための育成や仕組みはとてもしっかりしていますし、ビジネスモデルは確立されていると思います。また、ファンの皆さんと夢を共有できる素晴らしいアーティストもたくさんいると思いますが、育成、教育という意味では、僕らのやり方とは少し違うことも感じています。 日比野:目的がはっきりしている。 HIRO:どっちがいい・悪いではなく、自分たちの場合は“人を育てる”というところをメインに、その先に表現する手段がアーティストという考え方で、ビジネスは後からついてくるというか……。 まずは、エンターテインメントを通じて人間力を磨き、世の中の役に立てる人材を育成する。その成功がビジネスとしての成功に繋がると信じています。なので、「夢の循環」という理念を掲げ、アーティストがセカンドキャリア、サードキャリアでも夢を叶えていける、そんな仕組みを構築しています。 (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」放送より)