第50回衆院選は15日公示される。与野党の候補などは27日の投開票に向けて12日間の選挙戦に入り、自民党派閥裏金事件を受けた政治改革や物価高に対応する経済対策などを争点に論戦が繰り広げられる。岐阜県内では五つの小選挙区に前職と元職、新人の計12人が立候補する見通し。21年の前回衆院選では、自民が小選挙区の5議席を独占したのに対し、野党は戦後初めて議席ゼロとなり、自民の牙城を野党が崩せるか注目される。 　県内小選挙区の立候補予定者の政党別は、自民が前職5人、立憲民主が元職1人と新人1人、日本維新の会が元職1人、共産が新人2人、国民民主が新人1人、れいわ新選組が元職1人。小選挙区比例代表並立制で初めて実施された1996年の第41回衆院選以降、立候補者数は最少となる見込み。女性候補も第41回以降で最少の1人にとどまる見通し。 　岐阜1、2区は、自民前職と共産新人の対決。1区は、自民前職で元こども政策担当相の野田聖子氏（64）が11選を目指し、共産新人の山越徹氏（54）が挑む。2区は、10選を狙う自民前職で元国家公安委員長の棚橋泰文氏（61）に、共産新人の三尾圭司氏（48）が挑戦する。 　岐阜3区は、経済産業相として初入閣した自民前職の武藤容治氏（68）、れいわ元職の阪口直人氏（61）、国民新人の仙田晃宏氏（42）の三つどもえの構図。 　県内最激戦区の岐阜4区は自民前職で元財務政務官の金子俊平氏（46）と立民元職の今井雅人氏（62）による初の一騎打ちの構図。3選を目指す金子氏は3年間の実績を訴え、今井氏は裏金問題を追い風に「政権交代」を掲げる。 　岐阜5区は、12選を目指す自民前職で元国家公安委員長の古屋圭司氏（71）と、立民新人の真野哲氏（63）、維新元職の山田良司氏（64）が対決する。 ◆県内小選挙区立候補予定者 【1区】 野田聖子　64　元こども政策担当相　自前 山越徹　　54　党岐阜市委員長　共新 【2区】 棚橋泰文　61　元国家公安委員長　自前 三尾圭司　48　党西濃地区副委員長　共新 【3区】 武藤容治　68　経済産業相　自前 阪口直人　61　党ボランティア本部事務局長　れ元 仙田晃宏　42　党県3区総支部長　国新 【4区】 金子俊平　46　元財務政務官　自前 今井雅人　62　党県連代表　立元 【5区】 古屋圭司　71　元国家公安委員長　自前 真野哲　　63　医療福祉会社社長　立新 山田良司　64　党県総支部幹事長　維元 　【表の見方】氏名、年齢、代表的肩書、党派の略称、前元新別の順。略称は自=自民党、立=立憲民主党、維=日本維新の会、共=共産党、国=国民民主党、れ=れいわ新選組。敬称略。