LVMHが「オフ-ホワイト」を米ブランド管理会社に売却、金額は非公開
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は9月30日、故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が設立した「オフ-ホワイト ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」の商標を所有するオフ-ホワイト合同会社(OFF-WHITE LLC)を、米ブランド管理会社ブルースター・アライアンス(BLUESTAR ALLIANCE)に売却した。取引金額などの詳細は非公開。 【画像】LVMHが「オフ-ホワイト」を米ブランド管理会社に売却、金額は非公開
ヴァージルは、2013年に「オフ-ホワイト」を設立。18年3月には、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ アーティスティック・ディレクターに就任した。21年7月に、LVMHがオフ-ホワイト合同会社の株式60%を取得。株式の残り40%は引き続きヴァージルが保有していたが、同氏は同年11月にがんのため急逝した。現在、「オフ-ホワイト」のクリエイティブ面はイブラヒム・カマラ(Ibrahim Kamara)=アート&イメージディレクターが手掛けているが、今回の取引後も続投するのかなどは明らかになっていない。
なお、同ブランドを擁するニューガーズグループ(NEW GUARDS GROUP以下、NGG)は、オフ-ホワイト合同会社とのライセンス契約に基づき、その後も運営パートナーとして携わっている。NGGは19年にラグジュアリーECのファーフェッチ(FARFETCH)に6億7500万ドル(約958億円)で買収されたものの、23年12月にファーフェッチが経営破綻の危機に陥り、韓国の大手EC企業クーパン(COUPANG)が買収。しかし、そのクーパンも業績が低迷しているため、ファーフェッチが保有するNGGをはじめ、英セレクトショップのブラウンズ(BROWNS)、スニーカーのリセールサイト「スタジアム・グッズ(STADIUM GOODS)」などの資産を売却する可能性もあるだろう。