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ウォーレン・バフェットは、アメリカ最大手企業のひとつのトップを務める人物だ。 だがバークシャー・ハサウェイのサイトは、1990年代に作られ、アップデートされていないように見える。 【全画像をみる】バフェット率いるバークシャー・ハサウェイのサイトが驚くほどシンプルな理由 時代遅れに見えるサイトは、バフェットのシンプルさ・効率性・倹約の価値観を反映したものだ。 ウォーレン・バフェット（Warren Buffett）は、1440億ドル（約21兆6000億円）の純資産を持つ、世界で最も裕福な人物の一人で、バークシャー・ハサウェイ（Berkshire Hathaway）の時価総額は約1兆ドル（約150兆円）だ。インターネット初期の遺品のように見える同社のサイトから、その価値を推測することは絶対にできないだろう。 年間売上が3500億ドル（約52兆5000億円）を超え、約40万人を雇用する、アメリカで7番目に大きな上場企業である同社のランディングページは、白い背景にハイパーリンクの一覧があるだけだ。そこには、企業名と住所、自動車保険のガイコのテキスト広告、それに本社への郵送での問い合わせ先について記されているだけで、スタッフが少数のため返信はできない旨の但し書きが書いてある。 率直に言うと、このサイトは1990年代にティーンエイジャーが作ったような見た目で、それ以来変わっていない。しかし実際は、少なくとも3カ月ごとの決算報告で更新され、サイトに新しいリンクを付ける価値があるとバフェットが判断した場合には、例えば、2021年のアクティビジョン・ブリザード（Activision Blizzard）への投資に関する説明などが付け加えられる、 同社の対外的な評価について深く考えるバフェットが、なぜ時代遅れのウェブサイトを更新しないのか。それをバークシャーの文化の象徴と見ているからだろう。 「バークシャー・ハサウェイの必要最低限のサイトは、倹約と分散化に対するバフェットの考えを表したものだ。オマハにある小さなチームは浪費よりも効率を最優先している」とデラウェア大学ウィンバーグ企業統治センターでダイレクターを務め、バフェットとバークシャー・ハサウェイに関する複数の著書を書いたローレンス・カニンガム（Lawrence Cunningham）はBusiness Insiderに語った。 「ウェブサイトの管理について知っている人なら、少ないほうが往々にして良いということだとわかっている」 94歳のバフェットは、自身や株主の資産を浪費することを嫌うので有名だ。彼は仕事に向かう途中、マクドナルドで朝食を買い、もう40年以上もボーナスや株式報酬はなし、年収は10万ドル（約1500万円）で変わらず、1950年代に購入した同じ家に現在も住んでいる。 バークシャーは、ガイコ（Geico）、シーズ・キャンディーズ（See's Candies）、フルーツ・オブ・ザ・ルーム（Fruit of the Loom）、BNSF鉄道（BNSF Railway）など、独立した事業のネットワークで構成されている。多数の子会社は、バフェットとオマハ本社の数十人の従業員によって監督され、彼らは事業によって利益を出し、社内外に配分することに焦点を当てている。 バークシャーのサイトについて、「投資家が必要なもののすべてが、1つの簡単なランディングページにある」とSemper Augustus Investmentsの代表で、バークシャーの長期の株主であるクリス・ブルームストラン（Chris Bloomstran）はBusiness Insiderに語った。 ブルームストランは、このサイトがナビゲーションしやすく、数十年に及ぶ財務報告書や株主へのお知らせ、ニュースリリース、子会社へのリンクがなどが1カ所におさまっているのがいいと語った。 「これは、バークシャーのカルチャーやオマハのホームオフィスで最小限の従業員で行っていることに起因する。親会社には人員はいない。不必要な諸経費や官僚主義もない」と彼は語った。 「バークシャーの株主は派手なサイトもウォーレンがフルーツ・オブ・ザ・ルームズを着てシーズ・キャンディーズを食べている写真も求めていない」とCheviot Value Managementのポートフォリオ・マネージャーで、もうひとりに古参株主のダレン・ポロック（Darren Pollock）はBusiness Insiderに語った。