激しい給食シーンの撮影に市原隼人がブラックアウト…!『おいしい給食 Road to イカメシ』初日舞台挨拶開催でキャスト&スタッフが揃って登壇
市原隼人が主演を務める人気ドラマシリーズの劇場版最新作『おいしい給食 Road to イカメシ』(公開中)の初日舞台挨拶が5月24日に池袋HUMAXシネマズで行われ、市原をはじめキャストの大原優乃、田澤泰粋、栄信、小堺一機、綾部真弥監督がそろって登壇。2019年のシーズン1のドラマから主人公の甘利田先生を演じてきた市原は、「この作品が好きで好きでたまらない」と本作にかける強い想いを明かした。 【写真を見る】市原隼人、大原優乃、田澤泰粋、栄信、小堺一機、綾部真弥監督がそろって登壇! 市原演じる給食をこよなく愛する教師と給食マニアの生徒が、どちらが給食を“おいしく食べるか”という闘いを描く学園グルメコメディ「おいしい給食」シリーズの劇場版第3弾となる本作。昨年放送されたシーズン3のドラマと同じく北海道の函館を舞台に、給食マニアの甘利田幸男が政治利用されそうになった「おいしい給食」を守るために立ち上がる。 主演の市原は、満員の観客を前に「この日をずっとずっと楽しみにしていました。第三弾ができたのは、この『おいしい給食』を好いてくださったお客さまの賜物です。改めて感謝申し上げます」と感無量の表情。甘利田が教育係を務める英語教師の比留川愛役を務める大原も「おこがましいですが、自分の中で代表作と言いたいほど私にとって大切な作品なので、本日無事に公開されることができて心から嬉しく思っております」と笑顔。 シーズン3から登場している甘利田の新たな食のライバル生徒、粒来ケン役の田澤は「僕、皆さんと友達になれましたか?」と呼びかけると会場からは大きな拍手が。また体育教師の木戸四郎役の栄信も「今日を無事に迎えられたことを大変嬉しく思っています」と挨拶。校長役の小堺も「僕はこのシーズン3から校長で参加させていただきましたが、こんな華やかな舞台を出していただき本当にありがとうございます」と喜び、綾部監督も「この仕事をする者にとって公開初日というのは本当に特別な日。何度味わっても本当にワクワクドキドキします」と初日を迎えた喜びを語った。 ドラマのシーズン1から主人公の甘利田幸男を演じてきた市原は、「とにかくこの『おいしい給食』を楽しんでもらいたい、今まで以上のものを何とか生み出したいという思いだけで現場に立っていました。今できることを尽くして作ってまいりましたので、こうして皆さまに完成した作品をお届けできることを心から嬉しく思います」と想いを吐露。 そしてこの舞台挨拶前には、劇中での登校時の校門前での生徒への挨拶さながらに劇場へ入る扉の前でサプライズで観客をお出迎えした市原たち。これには市原も「『おいしい給食』ならではの舞台挨拶。どれひとつとっても愛がある。お客さまに楽しんでいただきたい、その気持ちだけで我々はここに立っています」と熱い思いを観客へ伝えつつ、「でもね、この甘利田の役をやりなだから、いろんな役を経てきています。盲目のランナーをやったり、ヤクザをやったり、不動産業界で働いてみたり…意外と大変なんです戻るのが(笑)」と言って笑わせ、「でも皆さまの顔を見て、またこれからもどんな役があろうと甘利田に戻る準備をしていこうと思いました」と本シリーズとこの役への強い想いを明かし、お出迎えに急遽参加となった田澤も、実際にファンの方たちと触れ合う貴重な機会となり「『おいしい給食』という作品がどれほど愛されてるかというのを間近で体感することができて、とても嬉しかったです」と笑顔を見せた。 甘利田と、彼の新たな食のライバル生徒である粒来ケンとの激しい対決が大きな見どころとなる本作だが、市原は「何度も重複してしまうんですけど、とにかくお客さまに楽しんでいただきたいという思いしかなかったので、給食を食べるだけなんですけど、気がついたらブラックアウトしていて…本番中に意識が飛んで、またこう戻ってきてという(笑)」と驚きのエピソードを明かし、「その時は必死でやり遂げなければならないという思いがあるんですけど、ふと思い返してみると笑えてきちゃって(笑)。本当に楽しい時間だなと。こんなふうにお客さまのために映画を作らせていただける環境をいただけたことが、僕にとってなによりも財産。幸せ者だなと。ぜひ今回も、給食を食べるシーンを楽しんでいただきたいです」と全力で取り組んだ給食シーンの裏側を明かした。 いっぽうのライバルとなるケン役を演じた田澤も「とても楽しい時間でした。劇場版ではどういうアレンジをして、それにどう対応してくれるのか甘利田先生の反応もぜひ注目して見ていただきたいです」と注目ポイントを語り、渾身の撮影となった綾部監督も「本作の一番はもちろんタイトル通り、甘利田がイカメシにたどり着けるのかということなんですけど、僕は常々市原くんの筋肉が大好きなので(笑)。なるべくこの市原くんのフィジカルを使った、血管を浮き立たせるようなというところを注目していただけたら嬉しいなと思います」と今作での熱いこだわりを語った。 さらに本作では、甘利田先生と愛先生のラブロマンス部分が強く描かれていることにも注目。これに愛先生役の大原は「いわゆる王道のラブシーンとはまた違った意味で体を張ったシーンがありました(笑)」と告白。市原も「文字通り、体を張って臨みました。ト書きには体勢とか書いてないんですけど、気づいたらイナバウアーをしていました(笑)」と撮影を振り返り、「この作品が原作が何もないところから始まった唯一無二の強み」だと本作だからこその魅力を語る一幕も。 そして本作で大きな要となるのが、シーズン3より新たな甘利田のライバル生徒を演じることになった田澤だが、これまで食べる芝居をあまりやったことなかったため撮影に入る前に監督にから食べるシーンについて色々と自ら積極的に指導をしてもらったといい、市原はその姿勢も含め「台本も付箋だらけで本当に真面目で、本当に感心しています。僕は本当に勝てないです。出会った頃から変わらず惚れています」と絶賛。綾部監督も「このシーズン3と今回の劇場版はこの『粒来ケン』にかかっていたので、すごいプレッシャーがあったと思うんですけど、テイクを重ねていくと一歩一歩着実に進んでいく。とても愛おしくて、どんどん指導すればするほどうまくなる。そのプレッシャーの中でやってきて、やっとこの日を迎えたので、この映画では『粒来ケン』の活躍に期待してほしいです」と田澤の魅力をアピールした。 最後には、市原が「この『おいしい給食』という作品が始まったのは、2019年の約5年ほど前。原作も何もないところから始まったんです。思いもよらずたくさんの方に愛していただき、こうして第三弾が公開することになり、夢みたいです。役者人生の中でこんなにピュアな作品に出会うとは思っていませんでした。ビジネスより夢が先行する現場。この作品が好きで好きでたまらない。とにかくみなさんの中で、作品を見ている時間が生涯忘れられないくらい楽しい時間になることを祈っております」と自身の熱い想いを語った。 取材・文/富塚沙羅