冬のツバメに巣立ちを願う温かな手 冷え込む長野に寄せられた京都からの支援
長野市下駒沢の清水昭人さん(86)宅で冬季にツバメが子育てに励んでいると11月25日付本紙北信面で紹介したところ、京都市在住の読者から「サポートをしたい」と餌やツバメの子育てに関する資料などが信濃毎日新聞社に寄せられた。昭人さん、タマ江さん(82)夫妻に届けると「遠方からこんないい物をくださってありがたい」と喜んだ。 【写真】奥田さんから届いた餌とふんの受け皿
送り主は京都市内でツバメの保護ボランティアをしている奥田美江子さん(56)。奥田さんは10年ほど保護活動に関わり、巣の近くに糸を張ってカラスからひなを守ったり、巣がある飲食店にふんの受け皿を配ったりして京都市内の300カ所以上でツバメの巣立ちを見守ってきた。
信濃毎日新聞デジタルで配信された記事を読み、「なんとか巣立ちを手伝えないか」と餌などを送ったという。奥田さんは「この時季に巣立てるかどうかは餌の確保が生死を分ける。冬の子育てに挑むツバメに温かな手を差し伸べたい」。
清水さん夫妻は受け取った餌を手に取り「ツバメが食べてくれるといいな」とほほえんだ。3羽のひなは今も順調に育っており、餌は子育ての邪魔にならないように親鳥がいない間に巣の近くにそっと置くつもりだ。