星野リゾートが手がける「観光列車」 車内料理の豪華さに仰天 青い森鉄道が運行「酒のあで雪見列車」に乗車
お酒はまず、熱燗の「男山」をヒレの入ったカップに注いで飲んだ。まぐろのヒレは、ほんのり魚くささはあるが、悪くない。さらにまぐろに合う、そのままの名前の「駒泉」の「マグロ」。これは常温がいいらしい。「桃川」は冷酒となっていた。もちろんすべて青森の酒蔵のものだ。 感心しながら食べていると、お囃子の生演奏が始まった。演奏するのは下新町愛好会のみなさま。生演奏を聞きながら、雪景色を見つつ豪華な料理とおいしいお酒をいただく。なんて贅沢な時間なのだろう。
やがて列車は野辺地駅に到着、ここでしばらく停車する。とりあえずホームに出て記念プレートを持って写真を撮ってもらった。 その後、浅虫温泉近くでは、海が見えるところで列車は徐行。曇っていたが、海の向こうにぼんやりと津軽半島が見えた。 そしてついに終点の青森駅に到着。参加者が満足気な表情で降りていく。また、飲みきれなかったお酒は持ち帰ることができる。 三沢駅から青森駅までの往復列車運賃と地酒、まぐろ尽くしのあでセット、お囃子生演奏、オリジナル切符ホルダーが付いて、料金は大人1万円、子供8500円(ともに税込)。通常の三沢―青森間の運賃は1830円、往復で3660円だから、この内容ならかなりお得ではないだろうか。
「酒のあで雪見列車」を企画した「星野リゾート 青森屋」で広報を担当する庄司紀大さんに話を聞いた。 ――「酒のあで雪見列車」は今年で何回目の催行ですか。 2016年から実施しており、今年で7年目です。土日中心に冬に8回運行しています。2021~2022年はコロナで中止していました。 ――この企画はどうやって誕生したのですか。 まず青い森鉄道さまより、冬の利用率向上の課題と、主に日常の移動手段として使われるローカル線の活用方法の新規開拓に向けて何かできないかと、お話をいただきました。さらに県からも観光客誘致の相談を受け、青森屋が企画しました。