オリジナルコンビで即興コントに挑む新賞レース『THEゴールデンコンビ』演出・橋本和明氏が引き出した「芸人のリアルな熱量」
即興ネタを1日見せまくって賞金1,000万円
お笑いコンビの千鳥がMCを務めるPrime Videoの新番組『Amazon Original「最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ」』(31日18:00配信スタート)。実力派芸人8組がオリジナルコンビを結成し、最強新コンビ(＝ゴールデンコンビ)の座と賞金1,000万円をかけ、様々なお題に即興コントで挑む新たな賞レースだが、参戦者たちの豪華な顔ぶれもあって配信前から話題を集めている。 【写真】1億円かけて作られたスタジオセット この企画・演出を務めるのは、日本テレビで『有吉の壁』などを手がけ、退社後は『名アシスト有吉』(Netflix)、『愛のハイエナ』(ABEMA)、『横道ドラゴン』(DMM TV)と各配信プラットフォームで次々と新たなバラエティに挑んでいる橋本和明氏(WOKASHI)。今作に込めた思いを聞くと、「熱量」がキーワードとして浮かんできた――。
■制作陣も“ゴールデンコンビ” 2022年末で日テレを退社し、すぐさまAmazonからオファーを受けた橋本氏。声をかけたのは、同じタイミングでテレビ朝日を退社してAmazonに入社していたプロデューサーだった。2人は『有吉の壁』(日テレ)、『あいつ今何してる?』(テレ朝)と水曜19時に真裏同士で戦ってきた間柄だが、局員時代から交流があったのだ。 このように制作陣も“ゴールデンコンビ”を組み、1年半にわたりディスカッションする中で固まってきたのが、「今までにないお笑い賞レース」「コンビで戦う」「即興で競う」「1組ずつ脱落」といったコンセプト。会議以外にも「毎日LINEしてました(笑)」(橋本氏、以下同)と話し合いを重ねて企画を詰めてきた。 根底にあるのは「芸人の熱量を引き出す」こと。「どんどんリアルなものが届く時代になってきているので、“本当に負けたくない”、“お客さんの前でウケたい”というリアルな熱量がそのまま伝えられる賞レースにしたい」とを制作に臨んだ。 ■「一番面白くなかった」1組が脱落する仕掛けの理由 『M-1グランプリ』『キングオブコント』などの従来の賞レースでは、ネタを磨きに磨いて長期間にわたる予選を勝ち抜きチャンピオンに到達するのに対し、『ゴールデンコンビ』は即興ネタを1日とにかく見せまくって勝ち残ると、上記と同じ賞金1,000万円が獲得できるというのが、まず分かりやすく熱量を生み出す要素だ。 200人の観覧審査員から「一番面白くなかった」と最多票を集めた1組が脱落していくというシビアなルールだが、「一番面白かった人に投票して最下位が落ちるというより、残酷だけど、芸人さんがめちゃくちゃムキになるフレームだと思うんです。やっぱり芸人さんたちがヒリヒリする感じがほしかったので、ここはエッジの効いた企画になると思ってこだわったところです」と導入を決断。 その結果、「脱落者のブースが閉じていくところや、仲間が減っていくことの哀愁を感じることができたし、サバイバルでどんどんライバルが減っていく中で、残された人たちが“もっと頑張ろう”という気持ちにもなって、今までのお笑いの賞レースにはなかった新しい熱量が生まれたと思います」と自信を見せる。
