危ぶまれた“クルド祭り”無事開催、「公園を貸すな」と電話が相次いでいた…共生に向け前進へ 迷惑行為した一部クルド人を挙げ、クルド人全体への批判増加、名誉を傷つけたとしてフリージャーナリストを提訴も
差別や偏見を解消しようと、在日クルド人の当事者団体「日本クルド文化協会」(川口市)で代表理事を務めるワッカス・チカンさん(32)らは11日にX(旧ツイッター)上での投稿により名誉を傷つけられたなどとして、フリージャーナリストの男性に対して慰謝料を求めて東京地裁に提訴している。 19日に東京都内で会見を行ったチカンさんは「クルド人の子どもが学校で『クルド人は帰れ』と言われ、いじめられるようになった」と影響を紹介。「自分にも子どもがいるので不安。この裁判をきっかけに、頭ごなしにクルド人全体を主語にした批判はやめてほしい」と訴えた。 ■クルド人 公用語はクルド語。居住地域は、第1次世界大戦後に現在のトルコやイラン、イラク、シリアなどに分裂し「国を持たない最大の民族」とも呼ばれる。少数民族として差別や迫害を受け各国に逃れたが、日本国内では難民として認められたケースはほとんどない。県内では川口市や蕨市などに約2千~3千人が暮らしているとされているが、その大半に在留資格はなく、一時的に入管施設への収容を解かれた仮放免状態。