【闘病】40代で乳がん発覚。乳房の茶色いしみに気付くも「しこりではない」と放置した結果…
乳がんを疑うきっかけとして多いのは、乳房や脇の下にしこりがある、乳房にひきつれやくぼみを感じるなどですが、今回お話を聞いたIZUMIさんにはこれらの症状がなく、あったのは乳房の小さな茶色のしみだけでした。そこで今回は、IZUMIさんがそのしみからどのように乳がんの診断に至ったのか、闘病生活を経て気づいたことなどについてお話を聞きました。 ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2023年10月取材。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
小さなしみがある日突然痛みや腫れを伴うように
編集部: 病気が判明した経緯について教えてください。 IZUMIさん: 2013年6月ごろに右乳房に小さな茶色のしみがあることに気がつきました。5mm程度のとても小さなしみでしたし、肌が弱いほうなので「何かにかぶれてしまったのかな」と思いました。茶色のしみは少しずつ大きくなっていきましたが、触ってもしこりのようなものはなく、痛みも痒みもないので気にしないように過ごしていたつもりでした。今考えると、逆に気にし過ぎて知らず知らずのうちに触ってしまっていたのかもしれません。 編集部: その後、どのような変化が起こりましたか? IZUMIさん: 最初に気付いてから二カ月ほど経った8月の半ばごろ、突然乳房に痛みが起きて熱を持ち始め、1.5倍ほど赤く腫れてしまいました。しみは1~1.5cmになっていたと思います。乳がんの知識として私が知っていたのは、「痛みはない」「触るとしこりがある」「乳頭の位置に左右差が見られる」でしたので、乳がんだとは微塵も思いませんでした。看護師の姉に連絡すると「すぐに病院に行きなさい」と言われ、自宅近くでマンモグラフィ検査を受けられる病院を検索し、受診しました。 編集部: 病院ではそのような検査をされたのでしょうか? IZUMIさん: その日に受診可能な検査はすべて受けさせてもらいました。具体的には、血液検査・マンモグラフィ検査・細胞診です。この時の検査結果から「乳がんである可能性がとても高い」と言われました。それから追加でマンモトーム生検を受け、8月終わりに「乳がん」と確定診断を受けました。 編集部: 自覚症状などはあったのでしょうか? IZUMIさん: 私の場合は最初の茶色いしみ、それから熱感、赤く腫れあがる、痛みでした。 編集部: どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか? IZUMIさん: 「右乳房全摘出手術をします」と言われました。手術を受けた後、腫瘍の状態や病理検査の結果について「腫瘍の大きさが4cm、腋窩リンパ節への転移あり、ステージはⅡB」と説明を受けました。「HER2陽性、ホルモン受容体陽性だったので、抗がん剤とハーセプチン、ホルモン剤で再発予防をしていきましょう」とも言われました。化学療法がスタートして、副作用があまりにも酷く身体中の痛みと痺れが続いてしまったので、ハーセプチンは2回ほど受けて中止してしまいました。