阿部巨人の好スタートの理由は「ぶれない方針」 坂本温存でけがリスク管理 四球→失点のメンデス&松井は厳格降格
◆JERA セ・リーグ 巨人2―1広島(14日・東京ドーム) セ5球団との対戦が一回りして9勝5敗の貯金4。好調の裏には阿部監督のぶれない方針と柔軟なマネジメントがあると見ている。 すでに5度の無失点勝利がありチーム防御率はリーグ2位の1・88。先発が同1・78、救援が同2・06と安定している。「0点に抑えれば負けない」との守備重視の考えが浸透。四球減のためにキャンプから「困ったらど真ん中」とストライクゾーン勝負の意識を高め、与四球31はリーグ2番目に少ない。四球が失点につながったメンデス、松井は厳格に2軍降格とした。 対話を重視し、試合前練習では縦横無尽に動き回って選手に声をかける阿部監督。風通し良く、それぞれに課題をはっきり伝え、やりやすい環境を作る。開幕前に「右方向へのチーム打撃」という宿題を課して2軍降格としたオコエが昇格後、逆方向に進塁打を打った場面は好例の一つだ。 この日は坂本を初めてスタメンから外した。「けがされては困る選手なのでしっかり休養を取りながら。その時に若い選手がチャンスなのでアピールしてほしい」とルーキーの泉口を三塁で初先発に起用。勝負の夏場以降を見据え、リスク管理に細心の注意を払う。 攻撃面ではバントや機動力を絡める印象を他球団に植えつけた。投打で新風が吹いて6連勝。「巨人は変わった」と印象づける好スタートを切った。(巨人担当キャップ・片岡 優帆)
報知新聞社