店主「やっと前に」 輪島・門前、仮設商店街プレオープン
輪島市門前町の總持寺通り商店街で整備された仮設商店街が12日、プレオープンし、衣料や菓子などを販売する6店舗が営業を始めた。元日の地震で休業を余儀なくされていた店主らは9カ月以上たっての営業再開を「やっと前に進める」と喜んだ。門前マルシェ(北國新聞社後援)も開かれ、商店街には住民のにぎやかな声が響いた。 仮設商店街は總持寺通りの3カ所に設けられ、地震で被害を受けた計11店舗が出店する。飲食店などは豪雨の影響もあって設備などが間に合わず、残る5店舗は順次開業する。11店舗そろってのオープニングセレモニーは11月9日に行う。 衣料品店「幸福さん」では、開店直後から大勢のなじみ客が訪れた。地元の中本京子さん(74)は「被災後は人に会う機会が少なく、気がめいる。にぎやかな商店街が復活してほしい」と期待。店主の平田れつ子さん(67)は「皆さんに久しぶりに来てもらえ、話ができてうれしい」と述べた。 門前マルシェでは、門前高生が授業で生産したトマトやピーマンを使った「門高トースト」を販売した。店主らでつくる総持寺通り協同組合の能村武文代表理事は「商店街に活気が戻ってうれしい。仮設住宅の人が気軽に楽しめる場所を提供していきたい」と意気込んだ。