まさかの”不良債権”…阪神、期待外れのFA戦士(2)MLB熱望も"タイガース入り”に
プロ野球選手にとって、フリーエージェント(FA)権の取得は1つの勲章といえるだろう。移籍市場での阪神タイガースは、的確な戦力拡充を見せている。しかし、過去を振り返ると、補強失敗となった事例も多くある。ここでは、阪神入りも期待外れの成績に終わったFA戦士を紹介する。
山沖之彦
千葉ロッテマリーンズで先発、抑えの両方を経験し、後に阪神タイガースへ移籍した小林宏之。ロッテでの実績を考えれば、阪神で残した数字は寂しいものだった。 1996年ドラフトでロッテから指名を受けた小林は、1998年に初めて1軍のマウンドを踏んだ。2002年にリリーフ起用が功を奏し、58試合登板で防御率2.53をマーク。2003年は再び先発に挑戦して2桁10勝を挙げ、貴重な戦力となった。 その後も先発として一定の成績を残したものの、安定感に欠けるシーズンもあった小林は、2010年に抑えへ転向。シーズン終盤は打ち込まれる場面もありながら、29セーブを挙げた。 同年オフに海外FA権を行使。だが、メジャー球団からの獲得オファーはなく、中継ぎの補強が急務だった阪神からのオファーを受けて入団を決意。 藤川球児につなぐセットアッパーの働きが期待された一方、シーズンで5敗を喫するなど不本意な投球が続いた。そして移籍2年目は一軍登板もなく、球団から戦力外通告を受けた。
ベースボールチャンネル編集部