謎のバイナンス送金後XRPが20%上昇──市場の上昇が出遅れた暗号資産にも拡大
リップル・ラボ(Ripple Labs)が開発したXRP Ledger決済ネットワークのネイティブトークンであるエックス・アール・ピー(XRP)が11日に20%以上上昇。暗号資産市場の上昇が拡大するにつれ、XRPの対ビットコイン(BTC)での下降トレンドが止まった。 CoinDeskのデータによると、XRPは協定世界時11日午後の1時間強で0.74ドルまで急騰。資産運用大手ブラックロック(BlackRock)が管理するXRPのETF(上場投資信託)が実現する可能性についての憶測が広がったことで発生したがごく短期間で終わった昨年11月の急騰以来の最高値を記録した。XRPは取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20(CD20)の構成銘柄でもあるが、この日の20%の上昇により、5%上昇したCD20の中で最もパフォーマンスの高い資産となった。 ビットコインはすでに史上最高値を更新し、ミームコインや人工知能(AI)トークンなどの暗号資産のジャンルの一部が異様な急騰を遂げる一方で、XRPはこれまでのところ明らかにその動きから取り残されていた。トレーディングビュー(TradingView)のデータによると、この日の動きが起きる前のXRPは対ビットコインで3年ぶりの安値まで下落していた。この日午後の大幅な上昇にもかかわらず、XRPは現在年初から17%の上昇にとどまっており、ビットコインの64%上昇やCD20の54%上昇を大幅に下回っている。 XRPの上昇は、デジタル資産市場の上昇が拡大するにつれてトレーダーが注目の対象を切り替え、資金の一部をまだ動いていない暗号資産に振り向けている兆候である可能性がある。 ライトコイン(LTC)やダッシュ(DASH)といった他の古い暗号資産も過去数カ月間出遅れていたが、過去24時間で急騰しており、それぞれ18%と9%上昇した。アバランチ(AVAX)、ポルカドット(DOT)、カルダノ(ADA)はこの日8~13%上昇した。