阪神FA移籍経験者が糸井の成功を予測!
糸井の昨季は怪我に悩まされ6年続いていた3割が途絶えたが、トレーニングで故障を克服、35歳となっているが、そのビルドアップされた肉体は見事で、しかも京セラドームの人工芝から甲子園の天然芝に変わることは膝、腰に爆弾を抱えている糸井にとって大きなプラスに働くだろう。 さらに新井は、こう続ける。 「今年の阪神は、今までとは大きく違いました。金本監督の方針で若手を積極的に使い、原口、北條、高山と3人も結果を残した選手が出てきましたよね。若い選手にとって、この1年の経験が間違いなく、来季へつながってきます。そこに糸井選手でしょう。金本監督は楽しみかもしれませんが、こっちは嫌ですよ」 糸井がセンターのポジションに入ることで、ライト福留、レフトは新人王の高山と固まった。今季は我慢して水をやった若手は、レギュラー争いから弾き出されることになった。だがよくよく考えれば、江越も中谷もチャンスはもらったが、まだ自らポジションをもぎとるまでの力はなかった。相手チームからすれば、勢いだけの若手よりも、福留、糸井、高山と、結果を残している3人が固定されるほうが嫌なのかもしれない。 糸井の獲得に対しては「超変革」に逆行するという批判もあるらしいが、Bクラスから心機一転、浮上へ勝負を挑むならば、新井が言うように敵チームに嫌がられる戦力構成が正解かもしれないのだ。その上で、若手が下から押し上げてくれば、さらにチーム力はアップするだろう。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)