Living in Sapporo《中国人》周さん後編 誰かの役に立って両国の架け橋に
【北海道・札幌】200万人近い人口を抱える北海道の道庁所在地・札幌。「さっぽろ雪まつり」を代表とする世界規模のイベントも開催され、多くの観光客が訪れる街だ。そこで札幌に住んでいる外国人に「札幌の魅力」を聴く「Living in Sapporo」の不定期連載をスタート。第7回目後編は、「白い恋人」で有名な石屋製菓に勤める中国人スタッフ・周丹(しゅう・たん)さんにこれからの夢を聞いた。 (インタビュー・構成/橋場了吾)
観光客とのコミュニケーションで日本と中国の架け橋に
2009年のことですが、初めて来た札幌はとにかく親切な人が多くて助かりました。スーパーに買い物に行った時に、日本語がわからかったのでジェスチャーでお店の人に聞いたのですが、理解しようと努力してくれて無事ほしいものが手に入りました。札幌の人の親切さがあったからこそ、今の自分があるのだと思います。 現在私は、石屋製菓のスタッフとして中国人観光客の案内をしているのですが、この会社に入社する前は「中国に帰国する」「日本に残る」という二つの選択肢を考えていました。どちらにするか決めないとダメな時に、友人の紹介で石屋製菓と縁が出来て日本に残ることにしました。 中国にいるときからずっと美術の勉強をしてきて、日本でもさらに美術を追求していたのですが、今一度自分の夢が何かを考えたときに「誰かの役に立ちたい」という思いが湧き出てきました。小さい頃の夢だった「美術の先生」は中国で経験したので、今は「誰かの役に立ちたい」という夢を追いかけようと思いました。 石屋製菓での仕事は、「白い恋人パーク」(同製菓が運営)に来られた中国語圏の観光客の方々に商品説明・施設説明をすることです。中国の良いところと日本の良いところを交えながらコミュニケーションを取ることで、日本と中国の架け橋になることが今の一番の目標です。 これからも石屋製菓でずっと働き続けて、観光客の方々の役に立ちながら人と人との出会いを広げていきたいと思います。