W杯開催地の立候補見送った過去も…新潟県がラグビー国際試合誘致へようやく本腰!ビッグスワンのゴールポスト改修、国際基準に
新潟県がラグビーの国際試合誘致に向け、デンカビッグスワンスタジアム(新潟市中央区)のラグビー用ゴールポストを改修することが分かった。ゴールポストの高さを現在の9メートルから、国際試合で推奨されている17メートルに引き上げ、設備面でもアピールしていく狙いだ。 2019年W杯日本大会の開催地地図。新潟の文字はなかった 国際試合の新潟県誘致を目指す県ラグビー協会(新潟市中央区)の打診を受け、県が応じた。日本ラグビー協会(東京)は競技の振興につなげようと、2026年度までの日本代表(男子15人制)戦の国内開催地を公募で決める方針で、県協会も25年度内に行われる国際試合の誘致に名乗りを上げている。 ラグビー用のゴールポストは「H型」。トップクラスの選手では、キック後のボールの軌道が高いこともあり、ポストがより高い方が審判側にとってゴールの判定がしやすい。2019年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会でも、各会場のゴールポストが17メートルで、県協会は現状のままでは誘致活動に不利と考えていた。 県によると17メートルのゴールポストが整備されれば県内では初めて。県は既に工事に着手。ゴールポストを立てるための基礎工事を行うほか、新たなゴールポストを購入する。 ゴールポストの価格は約800万円。整備にかかる工事の落札価格は約1940万円だが、工事の進捗などによっては変動する可能性がある。 早ければ来年2月中の工事完了を目指している。県都市整備課の瀬戸民枝課長は「グラウンドの整備を通じ、国際試合誘致に向けた気運醸成につなげたい」と話した。ラグビーの国際試合誘致に関する詳しい公募要件は非公表だが、県によるとデンカビッグスワンスタジアムに誘致する上で、他にハード面で必要となる整備は現状、ないという。 県ラグビー協会は、国内で再びラグビーワールドカップ(W杯)が開かれることになった場合、新潟開催を目標に掲げている。2019年の日本大会招致を巡っては、2010年、ビッグスワンでの開催を念頭に県協会が招致委員会を設置。約1万5千人分の署名を集め、県に提出するなどした。だが当時の泉田裕彦知事は、開催地への立候補を見送った。W杯組織委員会から自治体の負担額が示されないことなどを理由に挙げ、協会幹部との面会にも応じなかった。