LE SSERAFIMが語る激動の一年 グローバルなアーティストに必要なことを体感
2024年はミニアルバム『EASY』をリリースした後、8月には6カ月ぶりに4thミニアルバム『CRAZY』をリリースし、MTV VMAs 2024やMTV EMAでも堂々とパワフルなパフォーマンスを世界に見せつけた。その合間にも韓国や日本でファンミーティングを開催するなど、忙しい一年を過ごしたガールズグループ、LE SSERAFIM。活動の舞台が大きくなれば大きくなるほど社会での存在感も大きくなり、国籍・年齢・性別問わず数多くのファンから応援される一年だったように思う。そんな華々しい舞台も“IM FEARLESS(私は恐れ知らず)”の気持ちで乗り越えてきた5人に、2024年の活動を振り返ってもらった。 【画像】メンバーのソロカットを見る ーこの一年は本当にいろんなことがあったと思います。メンバーの皆さんにとってはどんな一年でしたか? KIM CHAEWON:この一年、LE SSERAFIMとして本当にたくさんの経験をしましたし、いろんな感情を体験しました。一段と成長できたと思いますし、来年はパワーアップした姿をお見せできると思うので、楽しみです。 ー何か印象に残った出来事はありましたか? SAKURA:今年はMTV VMAsの事前収録で初めて「CRAZY」をアメリカで披露させてもらったんですけど「こんなに盛り上がってくれるんだ!」って驚くほど盛り上がってくれて、歌詞も全部覚えて、自分たちの歌声が聞こえないくらいの声で歌ってくれて。『CRAZY』は特にビルボードのチャートに入ったりだとか数字での反応を見ていたんですけど、今回改めてたくさんの方に愛されているんだなっていうことを肌で実感することができて、本当に涙ぐんでしまうくらい嬉しかったです。 ー以前インタビューをした際に「毎回アルバムを通して一番伝えたいメッセージをイントロに入れている」と伺ったのですが、VMAsでも披露された『CRAZY』のイントロ「Chasing Lightning」では、「自分の好きなことを否定して周りに合わせる必要はない。夢中になれるものに従うべき」というメッセージが込められていると思います。どうしてこのメッセージを伝えたいと思ったのですか? SAKURA:ちょっとクールな方がかっこいいみたいな雰囲気が個人的にあると思っていたんです。でも自分の好きなことをして、それに何の意味がなくても好きだったらやればいいと思うし、「好き」っていうことを周りの目を見て言えなかったりする方々をたくさん見てきたり、私たちもそうだった部分もあるので、夢中になれるものがあるって本当に素敵なことだから、みんなでクレイジーになってみようっていうのを一番伝えたかったです。 ー「Chasing Lightning」の歌詞にもあるように、4th Mini Album ‘CRAZY’には雷や天気に例える要素がありました。このような表現をした理由は何でしょうか? HUH YUNJIN:「Chasing Lightning」で繰り返される歌詞が「天気は変えられない」なんですが、「空で起こることは私がコントロールできないけれど、私の心はコントロールできる。だから、雷が鳴って、雨に振られても、私は走り続けるんだ」という意味を持っているんです。今回のアルバムのメッセージをよく表現していて、よく似合うと思ったので、こういう比喩を使いました。 ー「Crazier」の制作にはメンバーのHUH YUNJINさんも参加されていますが、どういう曲にしようと思って作ったんですか? HUH YUNJIN:曲を作る前にプロデューサーの方から「YUNJINさんが思うCRAZYを表現してほしい」とテーマをもらっていて、具体的にどう伝えようか悩みました。誰もがCRAZYになる能力を持って生まれてきているけれど、その力を使うのには勇気が必要だと思います。なので、CRAZYになるのをためらっている人たちの心を表現したかったし、そういう人たちが聴いて勇気をもらえるような曲を作ろうとしました。メンバーたちがそういう感情をとてもかっこよく表現してくれて、満足しています。 ー他のメンバーの皆さんはHUH YUNJINさんが見ている前で歌入れをしたと思いますが、どんな体験でしたか。 KIM CHAEWON:初めてだったので少し恥ずかしかったですが、YUNJINも初めてだったのにうまくディレクティングをしてくれて、私たちのことをよく知っているので、説明もわかりやすかったし、普段から楽しみながらやろうとしてくれるので、その時も楽しめました。いい思い出です。 ーHUH YUNJINさんはこれからもチャンスがあれば楽曲制作に関わりたいですか? HUH YUNJIN:初めてだったので新鮮だったしすごく緊張しましたが、この経験を通して成長もできたと思います。これからもこういうチャンスを得られれば、楽しくやってみたいです。 ーVMAsやEMAでのステージを通して、みなさん何か変わったことはありますか? 私は、特にVMAsでの「CRAZY」のパフォーマンスを見て、以前よりもさらに生き生きと、楽しそうにパフォーマンスされていて、より自信が身についているのではないかと思いました。 KAZUHA:海外での舞台が少しずつ増えたんですけど、海外でのパフォーマンスは本当に自由で他のアーティストの方々もフリースタイルでパフォーマンスしています。難しい部分もあったんですけど、パフォーマンスを楽しんで会場にいる皆さんと楽しむ姿をお見せすることが大事だと改めて学ぶことができました。 HONG EUNCHAE:今までは私たちが準備したものを一生懸命お見せしようという気持ちが強かったのですが、今年アメリカでパフォーマンスをしたことで、現場の雰囲気をより楽しめるようになりました。これからも余裕を持ってパフォーマンスできるように、今年の経験を活かしたいと思います。 ー確かに、準備したものを完璧に見せることも大切ですが、大きな舞台になればなるほど、その場のヴァイブスを感じ取って周りをみて即興でパフォーマンスする必要が出てきますよね。ちなみにVMAsやEMAのバックステージには沢山の出演者がいたと思いますが、どんなアーティストと交流しましたか? HUH YUNJIN:普段からすごく好きで尊敬していたアーティストの方たちに会うことができました。例えばパックステージでTylaさんに会えましたし、その日にパフォーマンスをしたBenson BooneさんとTeddy SwimsさんがEUNCHAEの誕生日を祝ってくれて、すごく印象に残っています。 ーちょうどその日が誕生日だったんですね! すごい。 SAKURA:ちょうど当日だったんです。 ー素敵です。そういった国際的に活躍するアーティストと交流したりパフォーマンスを間近で見る中で、グローバルなアーティストになるためには、どういうことが大切だと感じましたか? SAKURA:やっぱり自信が大事だと思いました。VMAsでは客席からいろんなアーティストさんたちのステージを見させていただいたんですけど、皆さん不安そうな瞬間が一瞬もなくて。ステージをただ楽しんでいたり、自信を持って自分たちの音楽を届けいたりする姿を見て、自信は人を強くさせるというのを感じました。 ー自信。確かに堂々としたパフォーマンスをするには必須ですよね。そういえば前回インタビューした際にも皆さんが普段どんな曲を聴いているのかお聞きしたんですけど、今年はどんな曲を聴くことが多かったですか? SAKURA:私はサブリナ・カーペンターさんですね。恋に落ちたというか、推しができるってこんな感じなんだと思ってしまうくらい。今もツアーされてると思うんですけど本当に見にいきたいです。 HUH YUNJIN:『CRAZY』のアルバムを作りながらEDM系の音楽をたくさん聴きました。DJの方たちが作る音楽も好きになりました。 HONG EUNCHAE:私は今年になって初めてJ-POPに興味を持つようになりました。音楽を聴く時は歌詞も大事にしているんですが、日本の曲は一度では聴き取れず、難しいと思っていました。でも、「Star Signs」(日本3rdシングル「CRAZY」に収録された新曲)のレコーディングをして、久しぶりに日本語の作品も出して、シティポップならではの雰囲気と胸がいっぱいになるような感性を好きになりました。 KIM CHAEWON:Vaundyさんの「踊り子」に最近ハマっています。私もシティポップにすごく興味があります。 KAZUHA:私は音楽に関わるようになってまだ日が浅いんですけど、R&Bが自分の好きなスタイルだと思って聴いてます。エラ・メイさんは特に好きです。