【全日本卓球】松平健太は2大会ぶりのランク入りで30sの逆襲を果たすも、戸上のパワーに敗れる
天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 1月22~28日 東京体育館 ●男子シングルス5回戦 松平健太(ファースト) 4、11、8、-8、7 坂根翔大(関西卓球アカデミー) ●男子シングルス6回戦 戸上隼輔(明治大) -8、9、7、6、9 松平健太 男子シングルス4回戦で兄の松平賢二(協和キリン)に勝ち、5回戦で坂根翔大(関西卓球アカデミー)とランク入りをかけて対戦した松平健太(ファースト)。変化のわかりづらいフォアサービス、レシーブではストップとツッツキの「押し引き」を混ぜた巧みな台上テクニックで坂根を翻弄し、2大会ぶりのランク入りを決めた。 「(今日の)初戦の兄弟対決は苦しい展開で流れは悪かったけど、その中で勝ち切れました。次の坂根戦は国体で初対戦していたので、良い点、悪い点を頭の中で整理して戦えたのが良かった」(松平健太)
昨年の全日本で初のランク入りを果たした坂根は、国体に続いて松平に敗れてベスト32で姿を消した。 「松平健太さんとできてよかったけれど、ラン決で勝ちたかった。健太さんは壁のようだった。昨年の国体では0-3で負けて、サービスが全くわからず、サービス、レシーブで崩された。今回は相手の待ちを外しながら、自分から仕掛けて、自分のラリーに持っていこうとしたけれど、パターンがすごくて崩せなかった」(坂根翔大)
ベスト8をかけた松平対戸上隼輔(明治大)の一戦は2大会前の全日本決勝のカード。この時は4-2で戸上が勝ち、全日本初優勝を飾った。 今大会では坂根戦のように台上で戸上のリズムを崩した松平が1ゲーム目を先取。伸ばしたり、フラットに止めたりと多彩なブロックも効いていた。2ゲーム目も松平がリードしたが、強じんなフットワークとフォアハンドのパワードライブで戸上が逆転すると、そのままゲームを連取して勝負を決めた。 「(戸上とは)2年前の全日本以来2回目の対戦で、今の日本のトップなので楽しみにしていました。(敗れたが)結果的に相手がやりづらそうにしていた。やっていることは悪くなかった」(松平健太) 「今日の3試合、苦しい接戦だったけれど気持ちを切らさずに最後までできた。3選手ともタイプが違うけど、自分の卓球のプレーの幅、戦術の幅を使えた。向かってくる選手に対しても接戦になっても冷静にプレーすることが必要不可欠だった。 健太さんは同年代の選手たちとはプレーが違うので、前後左右に動かされてやりづらい面もあったけれど、勝ち切ることができた」(戸上隼輔)