中国中銀、中心レート通じ人民元下支え-ドル高踏まえ元下落管理
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は21日、ドル高の中で進む人民元下落を管理するため、毎営業日発表する中心レートを通じ人民元へのサポートを強化した。
人民銀はこの日の中心レートを1ドル=7.1196元に設定。20日の中心レートより若干元安だが、予想値との開きは4月以降で元高方向に最大となった。人民元は対ドルで中心レートから上下それぞれ2%の幅で変動が認められている。
人民元は昨年11月以来の安値まで下落し、広範なドル高と中国経済の見通しに対する悲観的な見方の中で許容変動幅の下限に近い水準で推移。中国当局は元安を徐々に容認しているが、資本流出と一段の元値下がりという悪循環を招くことを警戒しており、急激な元安を避け、安定的な動きを重視している。
BBVAの夏楽エコノミストは「元相場の決定権を人民銀が自らの手で握ろうとしている。元軟化の全体的なプロセスをスムーズにし、市場の元安期待を抑制している」と指摘し、「人民銀のガイダンスは一方的な元安を防ぐことが目的だ」と述べた。
原題:PBOC Gives Strongest Boost to Yuan Since April to Manage Decline (抜粋)
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Iris Ouyang