東大卒AIエンジニア・安野貴博が都知事選で見せた“革命レベル”の戦い「AIあんの」「掲示板マップ」「参加型マニフェスト」で得たもの ひろゆき「安野さんの文句を言う人を見たことがない」
■支持者の力で1万4000カ所をコンプリートした「掲示板マップ」
斬新な取り組みに注目し始めた支持者が、ゲーム感覚で参加したのが「掲示板マップ」だ。都内1万4000カ所に設置された掲示板だが、ここにポスターを貼るかどうかは候補者次第。業者に頼むと1000万円はかかると言われる中、安野氏はネット上にマップを公開。掲示板の位置とポスターの有無がわかるようにし、支持者が1枚また1枚と貼っていくと、ついに掲示率100%を達成。全ての掲示板にポスターが貼られているのは、安野氏を除けば小池氏ぐらいだ。過去最多、56人の候補者の中には、金も時間もないからポスターを全て貼るなど無理と訴える者もいたが、安野氏はアイディアでこれを実現した。
■初挑戦で5位と大健闘、15万票 その先は…
都知事選後は勝った小池氏、健闘した石丸氏、本人の想定以下で敗れた蓮舫氏などに対して、様々な声が浴びせられる中、安野氏に対しては好意的な声ばかりが集まってくる。期間中から安野氏に着目、支持していたひろゆきは「上位の人たちには(選挙が)終わった後にみんなが文句を言っているが、安野さんの文句を言っている人を見たことがない。これは結構、面白いなと。敵を作らないというのがすごい」と絶賛した。選挙戦ともなれば、対立候補のことを下げるような発言をするケースもあるが、安野氏は決してそれをしなかった。さらに「AIあんの」「掲示板マップ」などの施策はオープンソースとして公開、今後選挙に出ようという人に対して提供するというから驚きだ。 作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏も、対立構図にこだわらないのは、現代的だと分析した。「今の世代における政治姿勢の特徴だ。敵味方で対立しあうことよりも、システムを発掘して社会を変えていこうとする」安野氏の姿勢に、他の陣営から“協力者”として声がかかることも予想されている。当の安野氏も「デジタルテクノロジーをうまく使って民主主義自体をアップデートすることが一番やりたい。サービスやシステムは是非使っていただきたいし、今回得た知見やサービスをしっかり他の人にも使っていただけるようにする活動をしたい」と述べた。 今後の政治活動については未定だが、都知事選を一緒に戦った妻・里奈さん、チーム安野のメンバーたちと相談した上で決めていく。4年後、再び都知事選に出るという選択もあるが、「次の都知事選もあり得るオプションだが、どちらかというと議員よりは首長の方が自分のやりたいこと、デジタル民主主義を実現する意味では近いなと思っている」とコメント。ひろゆきも「都内の知名度なら全然ある。区長選レベルならいけるんじゃないか」と述べた。 (『ABEMA Prime』より)