ニトリホールディングス、売上減少で減収減益に。2024年3月期上期決算
株式会社ニトリホールディングス(東証プライム、9843、以下「同社」という)が、2024年3月期第2四半期連結決算(対象期間:2023年4月1日~2023年9月30日)を発表した。 【図表付きで記事を読む】ニトリHD、ニトリ・島忠ともに売上減少 円安による仕入れコスト増や人件費の高騰により利益が減少した。 また、売上高についても期間限定価格での提供などキャンペーン実施により、ニトリ・島忠ともに減収となった。 売上高・各段階利益ともに、通期業績予想に対する進捗率は良くない。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
ニトリホールディングスの当第2四半期連結業績
売上高は、前年同期比▲1.5%の4168億1400万円であった。 ・ニトリ事業は前年同期比▲0.6%の3618億2700万円 ・島忠事業は前年同期比▲5.1%の594億700万円 と、ともに減収となった。 同社が重視する経常利益は、前年同期比▲19.2%の569億2100万円となり、上場後34期連続での経常利益の増益達成が厳しい状況となっている。 営業利益:前年同期比▲20.1%の551億7300万円 親会社株主に帰属する四半期純利益:前年同期比▲26.1%の380億4300万円 と、それぞれ減益となっている。
ニトリホールディングスの経常利益
同社によると、為替影響を除くと、売上高総利益(粗利益)は+116億円の経常利益の増益要因になっているとしている。 しかしながら、発送配達費は▲16・9%とコスト削減しているが、人件費を筆頭にその他の販管費が軒並み高騰している。 さらに、円安影響が▲247億円もの影響を与えており大幅な減益要因となっている。
ニトリホールディングスの通期業績予想
同社は減収要因ながら、通期業績予想を据え置いている。 それぞれの進捗率は、 ・売上高:44.7% ・営業利益:38.0% ・経常利益:38.7% ・親会社株主に帰属する四半期純利益:38.0% と非常に厳しい状況である。 前述のとおり、同社は上場後34期連続での経常利益の増益達成を見込んで通期業績予想を作成しているが、上期決算を見ると通期での達成は厳しいと言わざるを得ない。 今後、通期業績予想を下方修正する可能性も考慮する必要があるのではないか。
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