17日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、日経平均株価の大幅安を受け、1ドル＝140円台半ばに水準を切り下げた。正午現在、140円58～59銭と前週末（午後5時、140円90～92銭）比32銭のドル安・円高。 　ドル円は早朝、前日の米国時間に買い戻された流れを受け、140円台半ば～後半で推移し、141円20銭前後まで上昇する場面もあった。しかし、その後はじり安基調となり、正午に向けては140円30銭台に値を下げた。 　17、18両日のFOMCでは利下げ自体は確実視され、焦点は幅が0．25％か0．5％かになっている。前週末は米紙ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）の観測報道や、ダドリー前ニューヨーク連銀総裁の講演などを背景に0．5％の観測が広がり、ドル売りが強まった。日本が祝日だった16日もこの流れを引き継ぎ、一時139円台半ばと約1年2カ月ぶりの安値を付けた。 　同日発表された9月の米ニューヨーク州製造業景況指数がマイナス予想に反して大幅上昇となったのを受け、ドルが買い戻される展開になり、17日の東京早朝もこの流れが続いたが、141円台に乗せた後は一転して売りが強まった。「この水準では利益確定売りも出やすかった」（FX業者）ようだ。小幅高で始まった日経平均は軟化。下げ幅を拡大し、700円を超えた。ドル円も「リスク回避の円買いが優勢となった」（邦銀）ため、下落基調となった。仲値に向け「輸入企業によるドル買い・円売りの方が優勢だった」（外為仲介業者）といい、140円70銭台まで値を戻したが、再び水準を切り下げた。 　ユーロは午前9時以降、対円で下落、対ドルでは横ばい。正午現在、1ユーロ＝156円41～42銭（前週末午後5時、156円29～30銭）、対ドルでは1．1126～1126ドル（同1．1092～1092ドル）。