中国・アリババが先進的なクラウドサービスで五輪放送をサポート
【東方新報】現在開催中のパリ五輪では、ライブ放送信号の3分の2以上が、中国のハイテク大手「阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)」の子会社「阿里雲智能(アリババ・クラウド、Alibaba Cloud)」が提供するクラウド放送サービスによって円滑に進められている。 「アリババクラウド」と「オリンピック放送機構(OBS)」は、「OBS Cloud 3.0」を立ち上げ、メディア関係者がオリンピックの画像やビデオを入手できるようにした。 同社は声明文で、「OBS ライブ・クラウド」は、1964年の東京五輪から始まった衛星放送の歴史の中で初めて、放映権を持つメディアへのリモート配信のメインの方法となったと述べている。 専門家は「反応待ち時間の短さと高い回復力という利点を持つクラウド・プラットフォーム経由のコンテンツの伝送は、拡張性、柔軟性、コストの面で他の配信方法よりも優れており、極めて大規模なスポーツイベントの世界的な放送の安定性を高めている」と、このクラウドの性能を高く評価している。 「オリンピック放送機構」は1万1000時間以上のコンテンツを制作する予定で、このクラウドベースのポータルの合理的アプローチは、リモート制作のワークフローを簡素化し、競技中に中断なく継続的なコンテンツ配信を保証している。 また、アリババクラウドが提供するクラウドサービスは、パリ五輪で人工知能(AI)技術を導入した複数の「マルチカメラ・リプレイ・システム」を提供している。これらは14の会場に配備され、21の異なる競技をカバーしているという。 これらのシステムは、選手のパフォーマンスをスローモーションでリプレイすることができ、スポーツファンが選手の動きをより深く観察するための詳細情報にアクセスできるようになったという。またこのリプレイ機能は、競技の重要な場面をより深く理解するための教育ツールとしても役立つとしている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。