マリモ 冬眠からお目覚め 釧路の阿寒湖で引き揚げ作業
湖底で冬を越した国の特別天然記念物マリモの引き揚げ作業が24日から26日まで、北海道釧路市阿寒湖北部のチュウルイ島で行われ、約5カ月ぶりに、まるまるとした姿を現した。 同島のマリモ展示観察センターでは遊覧船の運航期間に合わせ、例年5~11月にマリモの生態を観察できるが、閉館する12~4月の間は同島桟橋付近の湖底に沈めて保管している。 3日間の作業では、釧路市から同センターの指定管理を受けている阿寒観光汽船の職員ら約10人が、かごの中で保管された89個のマリモを引き揚げた。大きいものは直径約25㌢ほどで、職員は水の中でマリモをばけつに移し替え、表面を丁寧に洗った後、同センターの水槽内に戻していった。 26日、作業に立ち会った市教育委員会生涯学習課マリモ研究室の尾山洋一次長は「昨年は気温が高かった影響で、展示マリモの中に弱って軟らかいものが見受けられる。今シーズンは様子を見て、今後の管理方法を検討する必要がある」と話していた。同センターの今年の営業は28日から始まる。
釧路新聞