チキンレースだった…順大新病院計画中止の内幕 「やめたいけれど、どちらが切り出すか…」 公募から10年、医師確保に疑心暗鬼 800床の大病院霧消、地元の期待むなしく さいたま市
■反省点 16日の県議会福祉保健医療委員会では、公募当時、自民党県議団の団長を務めていた小谷野五雄委員が「基本設計も見られない公募では駄目だったのではないか。お金をいくら出してくれるとか、キャッチボールだけで基本設計に移らない。ここは非常に反省している」と口惜しんだ。 長年にわたって計画の調整役を担った県職員は「基準病床拡大、病床が開くタイミングで、できるだけ早く手を挙げたいと要望があり、大学病院だけ先行して選んだ。急いだことは確かにあった」と性急だった側面を認め、「今後もし大学病院を選ぶことになれば、基本設計はどうなのか、医療従事者はどの程度集まっているのかを確認する作業は必要」と忠告した。