【ＴＶ視てますか？】 ６日はまさかの〝木村拓哉デー〟だった。フジテレビの「古畑任三郎」シリーズ３０周年記念一挙放送。ただし、木村が犯人役の回は再放送のハードルが高く、もっと高いのがスペシャル「古畑任三郎ｖｓＳＭＡＰ」。だが、その木村の回が６日、唐突ながらオンエア。田村正和ふんする古畑が木村をビンタする衝撃シーンを久々に地上波で見ることができた。 せっかく開いた風穴だ。ぜひ「ｖｓＳＭＡＰ」も…と期待を膨らませつつ、その５時間ほど後のテレビ朝日。今度は木村主演の連続ドラマ「Ｂｅｌｉｅｖｅ―君にかける橋―」の第７話に目をこらす格別の一日となった。 井上由美子脚本の完全オリジナル大作。木村とのタッグは「ＧＯＯＤ　ＬＵＣＫ！！」「エンジン」「ＢＧ～身辺警護人～」に続き、４作目。 全日空国際線の副操縦士、レーシングドライバー、身辺警護人、そして今回は大手ゼネコンの設計者。「橋屋」を自称し、橋梁（きょうりょう）建設に主任として従事していたが、死者の出る崩落事故が発生。社長（小日向文世）に懇願されて事故の全責任をとる形で無実の罪をかぶり、１年６月の実刑判決を受けた。 刑務所の謎めく刑務官（上川隆也）。正直、見ていて胸が苦しかった。さらに妻（天海祐希）ががんを患っていると知り、弁護士（斎藤工）に再審をもちかける。その辺りからドラマは思いもかけない展開を見せる。 まさかの脱獄。警視庁の刑事（竹内涼真）の執拗な追跡。竹内は黒ずくめにサングラスで終始、薄ら笑い。「逃亡者」のジェラード警部に劣らぬ存在感で木村にタメ口もきく。一方「ＢＧ」で木村と同僚でタメ口をきいていた斎藤は、本作では気弱そうに口元にハンカチ。小日向と天海は井上脚本「緊急取調室」シリーズでは仲間同士なのに…。 なお、「古畑」での木村の犯行動機は、いまやネモフィラで有名な茨城県の国営ひたち海浜公園の大観覧車が「じゃま」だったから。この大観覧車、前日の５日のテレビ東京「かまいたちの名所名物先取り旅」でも勝敗を分ける決め手となっていた。　（新橋のネクタイ巻き）