野村HD、社長ら執行役8人の前期報酬総額は45億円-2.5倍に増額
(ブルームバーグ): 野村ホールディングスは、国内景気の回復や株式取引の活性化で業績が回復する中、経営トップら執行役の前期(2024年3月期)の報酬総額を2.5倍に引き上げた。
6月25日に開催される予定の定時株主総会の招集通知によると、前期の奥田健太郎社長とホールセール部門長を務めるクリストファー・ウィルコックス氏らを含む執行役8人に支払われた報酬の総額は44億5700万円だった。
執行役の報酬総額は少なくとも過去10年間で最高となった。奥田氏は収益源の多様化に向け富裕層向け業務やプライベート・クレジット業務を強化する一方、ウィルコックス氏が統括し、トレーディングや投資銀行業務を担うホールセール部門については、セルフファンディングを基本とした自律的成長を目指す方針を示している。
報酬総額には固定報酬5億9800万円のほか、現金賞与12億円を含む業績連動報酬などが含まれる。野村HDの前期の純利益は前の期比79%増の1659億円に拡大、20年に奥田氏が社長に就任して以来初の増益だった。
執行役の報酬総額は大幅に増えたが、個別の内訳はまだ分かっていない。昨年6月に提出された23年3月期の有価証券報告書によると、同期の報酬最高額はウィルコックス氏の約7億4500万円で奥田氏の約3億8500万円の2倍近くだった。
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Takashi Nakamichi, Nao Sano