202点が裾野の広がり発信 「下伊那の書展」が開幕 本社主催28日まで【長野県飯田市】
無審査、無選考、初心者からプロまで横並びの展示を個性とする書の公募展「下伊那の書展」が24日、長野県飯田市小伝馬町の県飯田創造館で開幕した。飯田下伊那地域をはじめ、全国各地から202人が出品。それぞれに洗練された力作が、書の裾野の広さを発信している。28日までの5日間で、入場無料。 表現と鑑賞を通じて書の文化を支え、発展させるとともに、愛好者の増加を狙う。南信州新聞社と実行委員会が主催し、2003年から毎年開いている。 初日は午前9時の開始から、多数が来場した。グループや夫婦、親子で足を運ぶ人たちの姿も目立った。 2回から出品し続けている同市中村の寺澤美津子さん(77)は、佐藤春夫の誌を題材に色紙作品を出品。「作品づくりには相当なエネルギーがいるが、生みの苦しみは一生ものと思い、毎年挑戦している」と話した。 301号室と201号室、ふれあい創造ギャラリーに、今回は「た」行から五十音順で展示。漢詩や和歌、俳句、詩歌など題材は幅広く、漢字やかな、篆刻、刻字などの作品もある。 例年は会期中、約1000人が来場している。運営委員長の齋藤清(龍川)さん(72)は「近年は若い出品者も増え、当初に描いた裾野の広がりを実感している。ジャンルが幅広く、多彩で熱意が伝わる作品ばかり。見て楽しい書展になっている」とし、来場を呼び掛けている。開場は午前9時~午後5時(最終日28日は午後3時まで)。