最新作は草彅剛とのラブストーリー? 『陰陽師0』『碁盤斬り』で國村隼がキーパーソンを務める理由
山﨑賢人主演作・草彅剛主演作…2つの大作に重要な役どころで出演
この春、山﨑賢人主演×佐藤嗣麻子監督の『陰陽師0』と、草彅剛主演×白石和彌監督の『碁盤斬り』という2つの大作に重要な役どころで出演している國村隼。国際派俳優で、とぼけた味わいの「おっちゃん」からコワモテのヤクザ、医師や普通の父親などまで幅広く演じる名優だが、実は意外にも「天然ボケ」なのだという。そんな彼に作品選びのこと、共演者のこと、芝居のことをたっぷり語ってもらった。 【画像】”新しすぎた朝ドラ”『芋たこなんきん』がいま再評価されている訳 ――『陰陽師0』と『碁盤斬り』は全く異なるジャンルの作品ながら、どちらも主人公を見守る・導く、時に対峙する役どころですね。出演の決め手はどんなことでしたか。 國村隼(以下 國村) 基本どんなお仕事をお受けするときも、ベースになるのは脚本で、どんな世界でどんな感性かということは一番気にします。 そういう意味ではどちらの作品も非常に面白いんですが、別の要素もあります。例えば『陰陽師0』の場合、佐藤嗣麻子監督とは金城武君と一緒にやった『K-20 怪人二十面相・伝』(’08年)に続いて今回2回目になるんですね。 嗣麻子さんとはすごく波長も合うし、嗣麻子さんは陰陽師とか呪術の世界が大好きで詳しい人だから、そういう人が作るなら面白いな、と。夢枕獏さんの小説の世界に至るまでの若き日の安倍晴明をやるということにも興味を持ちました。 一方、『碁盤斬り』も本がすごく面白く、もともと川島雄三監督の『幕末太陽傳』が大好きで、これが同じように落語ベースのいろんなエピソードを1つにまとめている面白い世界観の作品なんです。だから是非やってみたかったんですね。 ◆山﨑賢人さんの印象は…「ちょっと浮世離れした感じで」 ――『陰陽師0』で晴明を演じた山﨑賢人さんには、どんな印象を持ちましたか。 國村 以前も親子役など、何度か共演しているので、役者としてのお互いの感じや距離感はわかっていて、改めて何か考えることなくお互いのキャラクターを現場でぶつけ合う、一緒にコラボするような感じでしたね。 ――山﨑さんの魅力はどんなところでしょうか。 國村 この晴明という人も、彼自身も、ちょっと浮世離れした感じを持っているんですね。彼はコミックベースの作品をたくさんやられていて、似合うでしょう? ああいう存在感を出せる俳優さんって、彼以外にあまり知らないんですよ。彼はいろいろできる人ですが、ちょっと浮世離れした面白さと現実感を良いバランスで持っているなと思います。 ――舞台挨拶でも天然ぶりで会場を盛り上げていらっしゃいました。 國村 (笑)。彼は現場でも自分自身の素の部分を隠そうとしない、飾ろうと一切しないんです。僕自身もどっちかというとそういう人が好きなんですよ。